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この部屋から東京タワーは永遠に見えない 集英社文庫

麻布競馬場

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087446814
ISBN 10 : 4087446816
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2024
Japan

Content Description

東京に来なかったほうが幸せだった?
Twitterで凄まじい反響を呼んだ、虚無と諦念のショートストーリー集。

「3年4組のみんな、高校卒業おめでとう。最後に先生から話をします。大型チェーン店と閉塞感のほかに何もない国道沿いのこの街を捨てて東京に出て、早稲田大学の教育学部からメーカーに入って、僻地の工場勤務でうつになって、かつて唾を吐きかけたこの街に逃げるように戻ってきた先生の、あまりに惨めな人生の話をします。」(「3年4組のみんなへ」より)

「『30までお互い独身だったら結婚しよw』。三田のさくら水産での何てことのない飲み会で彼が言ったその言葉は、勢いで入れたタトゥーみたいに、恥ずかしいことに今でも私の心にへばりついています。今日は、彼と、彼の奥さんと、二人の3歳の娘の新居である流山おおたかの森に向かっています。」(「30まで独身だったら結婚しよ」より)

「私、カッパ見たことあるんですよ。それも二回。本当ですよ。桃を持って橋を渡ると出るんです。地元で一回、あと麻布十番で。本当ですよ。川面から、顔をニュッと目のところまで突き出して、その目で、東京にしがみつくために嘘をつき、人を騙す私を、何も言わず、でも責めるようにじっと見るんですよ。」(「カッパを見たことがあるんです」より)

14万イイネに達したツイートの改題「3年4組のみんなへ」をはじめ、書き下ろしを含む22の「Twitter文学」を収録。

【推薦コメント】
面白すぎて嫉妬した。俺には絶対に書けない。
――新庄耕さん(小説家。Netflixシリーズ「地面師たち」原作者)

【著者略歴】
麻布競馬場 (あざぶけいばじょう)
1991年生まれ。慶應義塾大学卒。2021年からTwitter に投稿していた小説が「タワマン文学」として話題になる。22年、ショートストーリー集『この部屋から東京タワーは永遠に見えない』でデビュー。

【著者紹介】
麻布競馬場 : 1991年生まれ。慶應義塾大学卒業。2021年からTwitterに投稿していた小説が「タワマン文学」として話題になる。22年、ショートストーリー集『この部屋から東京タワーは永遠に見えない』でデビュー。24年、『令和元年の人生ゲーム』で第171回直木三十五賞候補(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • しゅら

    慶應大学に入って東京の港区に住んでオシャレなお店に行ってフォロワー稼いで、イケてる人になったつもりの人が嫌いだし、そうじゃない人をダサいと見下すやつも嫌いだし、頑張ってみたけどそうなれないからって自分はダメだと思うやつも嫌い。そんな人が多数出てきて不快。いや、私もそうやって人を羨ましがって自分はダメだって思うからわかるんだけど、これでは負のループだ。「どうしていいか分からないけど、もう少し、頑張ってみようと思うんです。恥ずかしいから折り返しは不要です。今日、東京では桜が咲きました、君も、どうかお元気で。」

  • ナミのママ@低飛行中⤵️

    『令和元年の人生ゲーム』が良かったのでデビュー作のこちらも読んでみた。旧Twitterに投稿された20編+文庫化で追加した2編の短編22話。続けて読むと飽きてくるが、1話ずつ読んでいくと悲哀や自虐がよくわかる。自分に重ねるとどこかが共感、突き離すと苦笑という不思議な面白さ。感想を見ると自分を語っているものや共感の有無を書いているものが多いので、それだけ身近に感じさせる内容なんだろう。長編の文芸作品とは違う魅力があり、もう少しこの人の作品を読んでみたい。

  • いたろう

    直木賞候補となった「令和元年の人生ゲーム」を読んでから、デビュー作である本書を手に取った。全22編の短編集。地方から東京の有名私立大学への進学で上京、東京で上手く行くと思っていたが、という構図の話が多い。主人公の出身大学名がいちいち書かれているところが慶應大卒の著者らしい。国立大、早稲田大の出身者は、学歴の話をあまりしないが、慶應出身者は、自分が慶應卒ということも含めて、どこの大学を出たという話が大好き。自分の周りの慶應出身者を見ても、ほぼ例外はない。でも、小説の中まで、そんなに出身大学のレッテルが必要?

  • BLANCA

    『令和元年の人生ゲーム』を読んで。Twitterで大反響したショートストーリー集。夢を抱いて地方から東京に出て来て、挫折していく話ばかり。学歴や仕事、身なり、住んでいる場所、タワマン…人と比較してブランドに憧れ、妬み、諦め、最後は踊らされて自滅。読んでいて段々疲れた😩 「3年4組のみんなへ」「大阪へ」「大阪から」は挫折を経験した主人公が良い意味で自分を理解し、希望が見える話でまだ救われた。本作よりも巻末の解説を書かれた、『地面師たち』の著者・新庄耕さんの話が良い。自身の話なので、小説よりも心に届いた。

  • ごみごみ

    Twitter文学と呼ばれる、140文字の制約から生まれる独特のリズムが、私には合わなかった。22のショートストーリー。サクサク読めるかと期待したが、思ったより時間がかかってしまった。地方では優等生だったはすが、東京で初の挫折を味わい諦念を抱き鬱々とする日々・・これが平成生まれの若者たちのあるあるなのかな。どれも同じような話でこちらもしんどくなってくる。新庄耕さんの解説が一番興味深かった!

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