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翻訳教室 はじめの一歩 ちくま文庫

鴻巣友季子

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480437143
ISBN 10 : 4480437142
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

文芸翻訳の第一線で活躍し続ける著者が、母校の小学校で開催したユニークな「翻訳教室」。英語にほとんどなじみのなかった子どもたちとともに、名作絵本『The Missing Piece』の翻訳に挑戦する―そのとっておきのレッスンを一冊に。「外国語を訳す」とは一体どういうことなのだろう?小手先の技術やテストのためだけの勉強ではなく、母語ではない他者の言葉と向き合うための「はじめの一歩」を本当の意味から考えていく、珠玉の入門書。

目次 : 序章 「翻訳教室 はじめの一歩」のための一歩/ 第1章 他者になりきる―想像力の壁をゆるがそう/ 第2章 言葉には解釈が入る―想像力の部屋を広げる準備体操/ 第3章 訳すことは読むこと―想像力の壁を広げよう/ 第4章 世界は言葉でできている/ 第5章 何を訳すか、それは翻訳者が引き受ける

【著者紹介】
鴻巣友季子 : 翻訳家。文芸評論家。東京都出身。著書・訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 佐島楓

    テレビ番組の企画として、小学生の子どもたちと『The Missing Piece』を翻訳するという試みを通し、翻訳とは何かを見つめる。この本を通して、いかに自分の頭が硬くなっていたかよくわかった。英文法未学習の小学生のほうが、よほど良い訳文を作成しているのだ。英文との向き合い方から見つめなおしたほうがいいのかもしれないと反省し、しかし同時に英語学習に対してかなりポジティブになれた。この作品に感謝したい。

  • Takanori Murai

    小学6年生に行われた、英語の翻訳の授業。子供たちとのディスカッションは興味深い。これはこのテーマに限らず参考になる導き方だと思う。「翻訳とは深い読書」とある。私は英語を読むことはまずないのだが、翻訳できるほどの深い読書はしていきたいものだ。この本は外国語の翻訳を目指す人はもちろん、小学生に授業を行う機会のある人は読むと良いだろう。あるいは、英語を学ぶ意義に疑問を抱く中高性にもお勧めしたい。

  • ぴえろ

    翻訳家である著者が母校の小学校で開催した「翻訳教室」小学生が翻訳・言葉に向き合う姿が素晴らしく羨ましくも思う。翻訳は単に単語の置き換えではなく他者の言葉と向き合い想像力の壁を広げ取り払うこと。日本の語学教育が、読み書き重視から聴く話す重視へ移りつつあるが「読む」力を深めずして先へは進めない。受動的から能動的に読む,書く,聴く,話す事が大事。とても腑に落ちた。

  • まこみや

    授業の成功は生徒の協働いかんに関わっている。その意味で生徒とはスポーツやコンサートの観客のような存在ではなく、むしろ同じ舞台に立つ相手の役者とかスリリングなゲームを競う対戦者のような存在だ。つまり実りある授業とは教師の側の一方的な講演ではなく、講師と生徒の双方向的なスパイラルな上昇運動によって初めて達成される。この本の魅力はひとえに赤堤小学校6年2組の生徒の一つ一つのすばらしい実践にある。そしてそれを可能にしたのは、生徒の想像力と読解力を信じて一緒に「翻訳」を考えていこうとする鴻巣さんの姿勢があるからだ。

  • やまやま

    「的確に読む」ことを勧めると書いてはあるが、著者はまずは感性を手掛かりに作文から小学生の指導に入るので、若干理屈と実践は違っているのかもしれない。個人的には翻訳は可能な限り原文の著者の意図を反映するように努力すべきと思うが、言語で表現する以上話し手(翻訳者)のスタイルはにじみ出てくるもので、そのぶつかる二つの価値観、緊張感といったものを大事にしたいという意図は理解できる。ところで、本書はもともと新書で出版されたものであるが、文庫で読むと版組・レイアウトといったものがかなり異質になることが今回気になった。

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