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小説、この小さきもの

鴻巣友季子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784022520791
ISBN 10 : 4022520795
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

なぜ私たちは小説に「共感」を求めるのか?翻訳という「体を張った読書」から散文文芸=小説の起源を探り、私たちが物語/キャラクターに没入するメカニズムを解き明かす。ギリシア・ローマ古典、聖書にはじまり、ウルフ、アーレント、アトウッドを経て、アマンダ・ゴーマン、市川沙央へ古典と現代、世界と日本をつなぐ本格文芸評論。書き下ろしコラム「文化盗用」「古典の浄化と読み直し」「市民検閲」を収録。

目次 : 第一部 小説、感情、孤独(詩と小説、色と光/ 小説、この小さきもの/ 近代化、孤独、小説)/ 第二部 神から遠く離れて―小説はいかに共感の器となり得たか(デーモンが世界を散文化する/ 散文、労働、翻訳/ 共感を担う話法/ リレータブルという価値)/ 第三部 フィクションと当事者性―“真実”はだれに語る得るか?(リアリズムから読み解く共感/ 語り手から読み解く当事者性―人称と視点/ フィクションでだれになにが書けるか?)/ 第四部 個人と包摂性、独立と連帯(咀嚼か窒息か/ 語りにおける回顧と模倣/ What Are You Going Through?)

【著者紹介】
鴻巣友季子 : 1963年東京都生まれ。翻訳家、文芸評論家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • げんなり

    ちょっと前から翻訳者の方のほうが作家よりも言葉に厳密だなと思っていて、著者のエッセイをちょっと読んではその思いをさらに強くしていた。で、本屋さんでたまたま見かけた本書を購入。とにかく面白く読んだ。 小説とは何かと思うこともあり、だから、一部、二部は痛快なほどに明晰に小説とは?、の部分が語られていて、正に我意を得たり!、な感じ。 自分で小説を書くに際して感じていた些細な小説との距離が実は語りのレベルでの違和感だと気付き、ここでもこの自分の感覚は間違ったものではなかったのだと安心もする。

  • みんみん

    『文学は予言する』もそうだったが、盛りだくさんで一読では内容をとても消化しきれず。しかし、小説を読むときの視点がもっと自分のなかで増えていきそうだ。いたく共感(!)したのが、「主人公、登場人物に共感できないから、作品としては評価しない」という現代の風潮(日本だけのことではないらしい)への作者の疑問である。“「自分の知っているものしか知りたくない」「共感できるものにしか接したくない」という排他的な知の袋小路に陥れば、人は世界に働きかける力を失っていく(p322)“とまで作者は言う。痛烈だ。

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