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増補版誤植読本 ちくま文庫

高橋輝次

User Review :4.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480430670
ISBN 10 : 4480430679
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2013
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

本と誤植は切っても切れない!?恥ずかしい打ち明け話や、表現へのこだわりなど、校正をめぐるあれこれを、作家や学者たちが本音で語り出す。本好きには興味津々のアンソロジー。

目次 : 1 誤植打ち明け話(外山滋比古「校正畏るべし」/ 中村真一郎「誤植の話」 ほか)/ 2 著者の眼・編集者の眼(生方敏郎「校正」/ 小林勇「校正」 ほか)/ 3 誤植・校正をめぐる思索(大岡信「校正とは交差することと見つけたり」/ 長田弘「苦い指」 ほか)/ 4 近代作家の誤植・校正(尾崎紅葉「十七校」/ 森鴎外「鸚鵡石(序に代うる対話)」 ほか)/ 5 校正の風景(石川欣一「校正」/ 相澤正「校正を詠む」 ほか)

【著者紹介】
高橋輝次 : 1946年伊勢市生まれ、神戸育ち。大阪外国語大学卒。創元社を経て、フリー編集者になる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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『誤植読本』 書く人と本づくりに携わる人...

投稿日:2021/07/03 (土)

『誤植読本』 書く人と本づくりに携わる人々の話しの面白さに、興味深々で読み進めることが出来ます。しかし42もの誤植や校正に関する話しだけを集めるなんて、この着目点と発想からして既に珍しくて他にはない存在感を醸し出している本だなぁと、堂々の完成ぶりです。各々一流の幅広い分野の執筆者たちの滋味あふれる文章の数々で編まれたアンソロジー。それぞれ話す裏側や打ち明けから、たくさんの魅力が発せられている。ミスやあやまりをネガティブな面ばかりでとらえず、ポジティブで創造的な側面さえあると、語っているところも面白い。本が出来るまでの間にはミラクルなこともあるのだなぁと思ったり、校正という作業の奥深さも感じれたり、普段はあまり気にしていなかったことに注目するようになったり、いろいろと知れて考えることが出来て楽しめます。

seigo-hk さん | 長崎県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • へくとぱすかる

    ふだん読んでいる本だと、誤植など気がつかないのだが、ここに紹介されている例を見ると、過去の活字界では避けて通れなかったようだ。現在、誤植が少ないという実感が当たっているとすれば、それはコンピュータのおかげだろう。とは言っても電子化以後は、似た字形による誤りよりも、同音異義の誤変換による、滑稽なミスが増えるだろう(現に、手作業ならありえない珍妙な例も多い)。近代文学で、著者が適当な原稿を書いても、印刷所が正しく活字化したというから、文学者がつねに正しい表記を行ったと考えるのは間違い。

  • スノーマン

    読書を楽しむ私は、ボーッと読み過ごしているので誤植に気づくことはほとんどないけど、もしも見つけると、実は嬉しくなるのではないか(笑)仕事をしていた頃は広報関係の課だったので翌月の号を課員で校正するのだが、大勢の目を通しても恐ろしい間違い(特に人名とか!)が出てくるのだ…!ここに出てくる作家の方も自分の字のせいだとか気にしておられる〜。本の雑誌で椎名誠も『善かれと思って勝手に直される』ってボヤいてたな…。校正オソルベシ…。

  • akira

    まちライブラリー森ノ宮本。 読んでいて笑える一冊。誤字誤植というのは時に笑える意味に通じる。大学のえらい先生が寄稿で「私の様々な事情で」を「私の様々な情事で」としてしまったからもう大変(笑) 興味深いのは、ワープロ前と後で間違いの種類が変わっていること。前は見間違いが多かった(「蒲田」と「蒲団」)が、後は変換間違い(「成長」と「成長」)が多いらしい。考えてみれば、昔の人の崩し字を難儀して読んでればそんなこともあるだろうなと。総じて、笑える誤字はいつの世もエンターテインメント。 「校正恐るべし」

  • 阿部義彦

    誤植のない本は有り得ん!漱石先生でさえ仮名遣いには無頓着でその時の気分次第で違う仮名遣いをしており、全集では原典に忠実にそのまま統一せずに印刷すべき派と全部統一すべき派の衝突が絶えなかったという話です。また誤植で多いのは最後の校正で気を利かしたつもりで語句を弄って台無しにする浅慮によるもの等などまた著者には文末や頁に跨るところを書く時は万が一訂正が入っても行を詰めたり頁を新たに組み直す事のないようわざと漢字を開いたり多めにカナを送ったりして校正の事まで考えて原稿を書く人までいる始末。まさに校正おそるべし!

  • みのゆかパパ@ぼちぼち読んでます

    出版物にあってはならない「誤植」と、それを防ぐための「校正」という作業にまつわる50を超えるエッセイなどを集めたアンソロジー。編集関係で働いている身としては、著作の誤植への著者の嘆きや、校正者の失敗談などをユーモラスにつづった話にニヤリとさせられる一方、作家の立場から見た「校正」のあり方に対する苦言も収められており、考えさせられることも少なくはない。そういう意味では身につまされる一冊ではあったのだが、こうした縁の下の苦労を取り上げてくれたのはうれしい限り。校正に興味のある人は、ぜひとも手に取ってほしい。

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