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死を笑う 落語ととむらい

高橋繁行

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784422230467
ISBN 10 : 4422230468
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2025
Japan

Content Description

落語『らくだ』は、死体にかんかん踊りを踊らせ、長屋の住人を震え上がらせる話だ。かつて立川談志の『らくだ』を聴いた著者は、落語の自由奔放さに驚き、喜びを感じたという。

古典落語には葬式を題材にした噺が多く、死を「おめでたくなった」と表現する。変わった葬式や野辺送り、遺体を洗い清める湯灌の風習などが描かれ、葬儀屋、ニセ坊主、怪しげな拝み屋、幽霊、死神が登場、さらに化け猫、人をだます女ギツネなど異界と交信する神獣が跳梁跋扈し、弔いの場面を彩った。

本書では、長年、葬祭を研究してきた著者が、死やとむらいにかかわる落語を取り上げ、江戸落語と上方落語を対比しながら、その背景にある江戸から昭和初期の葬送の習俗や文化、精神性を解き明かす。落語ではナンセンスな会話が続く中に、日本人の死生観が反映されている。

実際にあった珍しい葬式や歌舞伎狂言の怪談話などを紹介するコラムも交え、多くの切り絵が楽しさを添える。
あの世とこの世の垣根をいとも簡単に乗り越える落語の変幻自在な世界へ!

【著者紹介】
高橋繁行 : 1954年、京都府生まれ。ルポライターとして葬式、笑い、科学、人物を主要テーマに取材・執筆。高橋葬祭研究所を主宰し、死と弔い関連の調査、研究、執筆を行う。雑誌『SOGI』で「弔いの系譜―仏教・民俗」を約10年間連載。絵・イラストを描き、切り絵の個展を何度も開催(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • yamatoshiuruhashi

    落語の中の死にまつわる色々なことを扱い、当時の習俗、現在に至る歴史、あるいは時代の精神などを簡明に伝える一冊。こうして読むと落語の中には何と「死」を題材にとった話が多いことか。「らくだ」「地獄八景」のみならず多々ある。「死」は「生」の隣り合わせにあることが真実であることがよくわかる。それにしても亡くなることを「おめでたくなる」ことをはじめとし、避けられない死を日本人がどう受け止めてきたかを面白く教えてくれる。さらに葬儀の風習の変遷、葬儀屋や葬儀に関わるものの期限など面白い一冊だった。

  • 夜明けのランナー

    江戸と上方の落語を交えた弔い?のお話し。当時の文化と落語の粋なところが面白い。死を悲しむより、むしろおめでたく、笑いに変えてしまうそんな世の中も良いかもしれない。

  • siomin

    落語を中心に,「死」とどのように向き合っていたのかを分析した一冊。江戸時代は長寿がめずらしかったので,大往生で死んだ人を「めでたい」と評したようで,死と慶事は隣り合わせなんだなと思います。落語では死をテーマにした作品がけっこうあり,やはり笑いと悲しみは隣り合わせだと思わざるを得ません。著者は葬祭の研究をしているようで,そのなかで落語も研究しており,いくら研究のためとはいえ快楽亭ブラックのエッセイも渉猟していたとは驚きました。

  • miu_miu

    古典落語で「おめでたくなった」は「死んだ」。民俗学の記述でも、「めでたい」は「死ぬ」の隠語、死に装束を「めでたい木綿」という地域もあるとか。落語が伝承などをベースに作られたということからも理解できるので、なるほど。古典落語には葬式を題材にした話、死者と生者が交わる話が多いというのも死が身近であったためで、今のように死を認識・意識できていない時代には軽く刺したら、ちょっとみんなで蹴ったら、ちょっと押して落としたら、とかで人を殺してしまうのではないかと。落語を教育に取り入れるのもいいかも。

  • Go Extreme

    https://claude.ai/public/artifacts/5f7ff7a7-74c2-4a8d-a3cb-f912d616e2f5

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