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高木彬光探偵小説選

高木彬光

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784846009106
ISBN 10 : 4846009106
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2010
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
横井司 ,  

Content Description

幻の長編「黒魔王」初出版ほか、「戦後派殺人事件」「黒い白鳥」など単行本未収録作を集成。その他、「推理小説私見」など、“本格の鬼”が語る貴重な論考10編を併録。戦後推理文壇の巨人の軌跡がここに。

【著者紹介】
高木彬光 : 1920(大9)年、青森県生まれ。本名・誠一。京都帝国大学工学部冶金科卒業後の43(昭18)年、中島飛行機に入社するが、終戦と同時に失職。48年、名探偵・神津恭介が登する『刺青殺人事件』が江戸川乱歩に認められてデビュー。第二長編『能面殺人事件』(50)で第3回探偵作家クラブ賞受賞。『成吉思汗の秘密』(58)以後、社会派推理小説の台頭に伴って作風の転換を図り、経済犯罪を扱った『人蟻』(60)『白昼の死角』(同)などを上梓

横井司 : 1962年、石川県金沢市に生まれる。大東文化大学文学部日本文学科卒業。専修大学大学院文学研究科博士後期課程修了。95年、戦前の探偵小説に関する論考で、博士(文学)学位取得。『小説宝石』で書評を担当。現在、専修大学人文科学研究所特別研究員。日本推理作家協会・日本近代文学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 夜間飛行

    中編「黒魔王」は美女の拷問や浴室での惨殺…と、乱歩に似ているが具体的な描写はなくスカスカな感じ。さりとて横溝のような論理性もない。探偵の大前田英策は何も推理せず、人が沢山殺された後に根拠なく犯人を当てる。何を目指して書いているのか判らなかった。短編になると、〈人はなぜ完全犯罪を夢みるのか〉〈犯罪と人の運命はどう関わるのか〉といった問いかけのはっきりしたものが多く、犯罪に取り憑かれた人間を描こうとする作者の意図が見えてきた。占いを扱った「三十億金貨を引揚げる美女」、司法の闇を暴く「首切り弁護士」がよかった。

  • たち

    高木彬光さんは、神津恭介シリーズしか知らなかったのですが、巻頭の「黒魔王」に登場する、川島竜子と大前田英策の探偵二人の活躍は楽しかったです。昭和の匂いが漂い、ノスタルジックな感じがしました。しばらく高木さん、読みたいと思います。

  • 桑畑みの吉

    2010年1月発行、解説も含めて約530ぺージ。ずっしりと重く、値段も3,400円+税。高木彬光氏(1920‐1995年)の中篇1作品、短篇16作品、評論・随筆11編を単行本に初収録している。中篇「黒魔王」は怪人二十面相風の展開で新鮮味を感じず、短篇も15〜40ページでは探偵小説というよりはショートショートを読んでいる感じだった。強いて気に入った作品を挙げるなら、権力側の犯罪を追及する法曹の狂気「首切り弁護士」と運命の皮肉「女の復讐」が少し印象的だった。高木氏の作品を全て読破したい人向けの企画である。

  • chobi

    ちょうど読んでいる時に神津シリーズ呪縛の家の舞台化のニュースがTwitterに。横溝乱歩が新しいものか作られて若い人の読者を獲得しているようだから、是非神津シリーズも忘られたシリーズにならない様にと願います。こちらは神津シリーズは入ってませんが、昭和の探偵譚。携帯電話どころか電話も呼び出しの時代に、探偵が身をもっての探偵たる活躍。

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