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ジャンヌ・ダルク 歴史を生き続ける「聖女」

高山一彦

User Review :3.0
(1)

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784004309680
ISBN 10 : 4004309689
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2005
Japan

Content Description

神の声を聞いて、フランス解放の闘いの先頭に立ちながら、異端裁判で火刑にされたジャンヌは、死後復権し、聖人に列せられた。同時代から現在まで、歴史を生き続ける「聖女」像を史料を博捜して追跡する。

【著者紹介】
高山一彦 : 1924年生まれ。1948年東京大学文学部西洋史学科卒業。1984年(フランス共和国)パルム・アカデミック勲章受勲。成蹊大学名誉教授。専攻、フランス史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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ジャーヌ・ダルク裁判記録の研究では第一人...

投稿日:2012/01/18 (水)

ジャーヌ・ダルク裁判記録の研究では第一人者による作品である。当人が言うように、ジャーヌ本人よりも裁判記録の方に関心があるためか、血の通ったジャーヌ伝とはなっていないのが残念だ。

古楽器奏者 さん | 東京都 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • TSUBASA

    神の声を聴き、王太子に忠誠を誓って軍の先頭に立ち、英国に脅かされていたオルレアンを解放、さらに王太子の戴冠を助けたものの、英軍に捕らえられ、異端の角で火刑に処された伝説的少女ジャンヌ・ダルク。様々なジャンヌ像やオカルトチックな説まで紹介し、数少ない信憑性のある史料である裁判記録を元に彼女の実態に迫る。女傑として有名だけど何をしたのか、何故火刑に処されたのかとか知らなかったなぁ。なし得たことだけを見ても創作かと思えるくらい劇的。しかし史料が少ないために、結局のところ実態は想像に委ねられてしまうんだろうな。

  • ころこ

    現在、ジャンヌ・ダルクは女性リーダーの表象と認識されています。明治期の日本では新しい女性の生き方として、近代ヨーロッパでは、戦場で戦う戦士ではなく、法廷での内面を告白する近代人として、歴史的な変遷と場所により背負った意味は異なります。ともすれば、著者が冒頭で源義経と比べているように、ジャンヌ生存論やジャンヌ王女論のようなロマン主義的展開に流れる嫌いもあります。ところが、ジャンヌに対する態度の決定的違いは、当時の裁判記録が残っていることです。キシュラの『処刑裁判記録』からペルヌーに続く実証的な研究により、本

  • Takayuki Oohashi

    昔、アニメージュを読んでいた時に酒見賢一&近藤勝也コンビでジャンヌ・ダルクの漫画を連載していたのですが、その縁で図書館でこの本を見つけて面白そうと思い、読んでみました。フィクションではなく、リアルに限りなく近いドキュメント風の本でした。それと、日本の明治・大正期のジャンヌの受け入れ方や、今世紀においてのフランス本国での彼女の捉え方なども書いていて、それもまた興味深かったです。酒見さんがこの少女を題材に書き始めたのも分かる気がします。それだけ奥の深い女性だったように思いました。

  • usanosuke

    神の声を聴き、オルレアンの攻防戦で勝利し解放に導いた英雄。ジャンヌ・ダルクは今も昔もその鮮烈な功績と生涯から伝説化され、映画や小説、絵画、漫画に至るまで創作上でも大いに活躍している人物だ。創作で盛り上がる一方でジャンヌには、その生涯を明らかにする二つの裁判記録が残っている。一つは彼女を異端者として裁いた処刑裁判の記録で、ジャンヌの供述なども残されている。もう一つは火刑の25年後に行われた復権裁判で、ジャンヌの戦友や市民たちなど百名を超える証言が残されている。本書では、この二つの裁判記録を具体的に(続く)⇒

  • 1.3manen

    精神疾患のダルク像。遍側幻覚・幻聴とのこと。(124ページ)。13歳頃、ヒステリー症状。デュマ博士の見解とのこと。一方で、機知に溢れるダルク像も。啓示、声の存在は。G・アナトーの指摘では、改悛を巡り、ミシュレは署名された誓約書にジャンヌの弱みを見たという(136ページ)。アナトール・フランスの評価は、素朴で信心深い、健気な農家の娘に戻す意図が大切、と(166ページ)。多様な人物評価。彼女に限らず、歴史的人物の評価というのは、時代が下っても、その時代の価値観で見ることもあり、困難な作業だと改めて思った次第。

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