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黄金旅程 集英社文庫

馳星周

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087446906
ISBN 10 : 4087446905
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2024
Japan

Content Description

北海道の浦河で養老牧場を営む装蹄師の平野敬は、向かいの栗木牧場で生まれた競走馬エゴンウレアに魅了されるが、気性が荒くレースでなかなか本気を見せない。ある日、騎手として将来を嘱望されながらも道を踏み外した幼馴染の亮介が、出所して牧場に戻ってくる。敬は亮介にエゴンウレアの調教を勧めるが、その周囲に金貸しとやくざが見え隠れして―。競走馬と共に生きる人間たちの感動の物語。

【著者紹介】
馳星周 : 1965年北海道生まれ。横浜市立大学卒業。96年デビュー作『不夜城』で第18回吉川英治文学新人賞、98年『鎮魂歌』で第51回日本推理作家協会賞、99年『漂流街』で第1回大藪春彦賞受賞、2020年『少年と犬』で第163回直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • W-G

    面白かった!なんだこのハードボイルドな装蹄師はww 馳ノワールや北方水滸の登場人物が、北海道日高で競馬関係の仕事につきましたみたいな、ミスマッチの予感しかない組み合わせが意外な融合を見せてくれる。ポイントとなるのは亮介の存在で、彼がいわば中和剤となって、物語がチグハグなまま空中分解するのを食い止めるどころか、感動の域にまで持っていってくれる。私は競馬はやらず、まったくの門外漢なので、まっさらな気持ちで楽しめたが、競馬ファンの方からすると、レースシーンが少なく、ラストもG1制覇まで引っ張ってほしいかも。

  • オーウェン

    友人の牧場を受け継いだ敬は馬の装蹄師として働く。その友人でもある亮介は騎手ながら、麻薬で身を崩し刑務所からできたが借金漬け。そこで一緒に働くよう亮介を雇い入れる。競走馬が主役ではあるが、それに関わる多くの人間たちのドラマ。競馬の必要性にも言及しており、なくても困らないのだろうが、そうなるとサラブレッドたちのは食用か放牧するだけの存在。勝つことでしか生き永らえないという世界。すべてを変えるある出来事が唐突な気がするが、エゴンウレアが黄金旅程になる過程は手に汗握る。そして親の遺伝子は子へと受け継がれていくのだ

  • ぼっちゃん

    気性が荒くレースで本気を出さずシルバーコレクターと呼ばれる競走馬とその馬にかかわる人々の物語。最近『ザ・ロイヤルファミリー』『銀色のステイヤー』など競走馬の話を読んだが、今作は覚せい剤に手を染めた元騎手が借金をかかえ、やくざに関りを持たれたりするあたりが馳さんらしい作品なのかな。あとがきを読むとステイゴールドという馬がモデルらしいが、競馬をしない私も聞いたことある名前だった。

  • Toshi

    最高の競走馬になるポテンシャルを持ちながら、人に抗いその力を発揮することなく常に2着のエゴンウレア。人は彼を「最強のシルバーコレクター」と呼ぶ。この馬に己の未来を託す主人公の敬、友人で元騎手の亮介、牧場主の栗木とその娘の恵海。人々の想いはエゴンに通じるのか。 装蹄師で敬の師匠の渡辺、亮介の借金を取り立てるやくざの国重など、カラフルな脇役も登場し、怒涛のゴールに向かって物語は走る。 さすがの馳星周さん、最近動物ものが多いですが、これも感動の一冊でした。

  • akio

    お借りした本。夢を託すのか、夢に魅せられるのか。どちらにせよ魅了してやまない名馬を中心に描かれる夢やしがらみや汚れたものや。人の思う通りにいかない、それもまた賭けるだけのものを感じるのかもしれません。良い熱量の物語でした。返す際には宮本輝の「優駿」を添えようと思います。

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