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世界は蜜でみたされる 一行物語集

飯田茂実

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784891763688
ISBN 10 : 489176368X
Format
Books
Publisher
Release Date
August/1998
Japan

Content Description

「その生き物は闇をこねて造るしかなく、朝が来るといつも未完成のまま溶けて消えてしまう」。独特の寓話形式にオカルティックな愛の思想が通奏低音のように響く「一行物語集」。新鋭舞踏家の文字によるパフォーマンス。

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • カフカ

    とても良かった…。 一文程度の物語が303篇収録された作品。 短い文字の中にとても濃密な世界が詰まっていて驚く。 美しい言葉で紡がれた物語は、幻想の中に狂気や皮肉がふんだんに散りばめられていて… 毒々しくも美しい詩を読んでいるかのようだった。 紹介して下さった読友さんに感謝です。

  • YM

    僕はこの本すごくすきです。一行物語集「世界は蜜でみたされる」333編の短い物語。甘い言葉がいっぱい綴られていると思うと大間違い。どれもが痛くて、怖くて、切なくて、皮肉たっぷりなんです。でも、だからすき。だって世界って、そんなもんだもん。パッと開いたページの一文を読んで、目をつぶって、話のはじまりや続きをイメージするのが最近の楽しみ。もう蜜の味です。

  • アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯

    はてなブログで『一文物語集』を読んでいる方がいて、おもしろそうだったので、自分も読んでみたく、でも図書館には置いていなかったから、こちらを借りて来た。短歌のような短いものから5行くらいに渡るもの、どれもとても短い物語なのに、その短い一文の中に、幻想的だったり、ホラー?少しゾッとさせられるものだったり、不思議な話など、ちゃんと物語があって、333個の物語、333個の映像を思い浮かべながら読んだ。

  • ぜんこう

    『とっておき名短篇』で飯田茂美さんの「一文物語集」を知ったものの図書館になかったので同じような(?)本書を借りてみました。 これも「一行」じゃなく「一文」の物語が333篇。 超短いショートショートと言うか、長い短歌というか。 1文だけでも、情景が目に浮かぶものが多い。 シュールで、ちょっと怖かったり、クスっと笑えたり。 僕にとっては、きっとまた再読したくなる本です。 最初の1篇・・・世界のすべての人びとを愛するために、彼女は電話帳を開き、ひとりひとりの名前を精魂こめて覚え始めた。

  • 田氏

    333篇の超ショートストーリー。バリー・ユアグローも大概だったが、こちらは行き着くところまで行った感がある。ことばを綴り始めてから最初に句点が現れるまでの短い間に、あるものは幻視的に、あるものは怪奇的に、あるものはSF的に、語りきってしまう。彫琢とはいうけれど、ここまで彫って削りきった文章は、なにの力で物語を自立させているのか。遠雷のように光っては消えるストーリーの細部に目をやると、ひとつひとつの言葉に、背景の濃いもの薄いものがあると気付く。「恋人」だと登場人物は二人からだが、「愛人」だと三人以上になる。

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