Books

広東語の世界 香港、華南が育んだグローバル中国語 中公新書

飯田真紀

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784121028082
ISBN 10 : 4121028082
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

香港や華南の人々が母語とし、中華圏に加え北米や東南アジアなど、世界で8000万人の話者がいる広東語。北京語に対する、国際的な「中国語」だ。ワンタン、ヤムチャ、ライチ、ケチャップ、ハトシ、ブルース・リー。本書では食や映画など身近な事例から分け入り、文法・語彙・会話、香港文化、華人移民史、漢字と中国方言までを一望する。第一人者が日本語を参考に、広東語のエッセンスを楽しく語り、中国語を問い直す。

【著者紹介】
飯田真紀 : 1998年東京外国語大学大学院地域文化研究科修士課程修了、2005年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。香港中文大学中国文化研究所客員研究助手、北海道大学メディア・コミュニケーション研究院准教授を経て、東京都立大学人文社会学部教授。専門は中国語学・広東語文法(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • まーくん

    中国語の「方言」広東語の世界を取上げたユニークな一冊。単に語学の本ではなく大きく文化を論じている。広東語は広東省の大部分を含む華南地方で話されているが、歴史的な華僑や労働者として移民した東南アジアやアメリカでも広く使われている。広東語の中心は広州にあらず、現在は香港だそう。標準語とされている北京語とは発音が全く異なっている他、口語での表現には独特のものも多く、文法的にも異なる点もあるよう。しかし、書き言葉、つまり文語では(発音は違っても)全く同じで、公文書、文学、新聞などの文章は共通であるという。→

  • skunk_c

    もう50年近く前、タモリが偽中国語でアグネス・チャンに電話をしたら本当に中国人だと思われたという話を思い出しながら読んだ。アグネスは香港出身だから広東語話者で、「聞く・話す」のレベルでは現在の中国語の標準語「北京語」とは全く別言語と言えるということが、本書でも丁寧かつ映画や歌詞などを使ってわかりやすく述べられている。漢字という文字が意味を表し音声を表さないツールを共通に持っているため、意思疎通はできるが、言葉としてはゲルマン諸語の各国語の違いに相当するという説明はわかりやすい。文化的な話も面白かった。

  • へくとぱすかる

    戦前、中国語学者の鐘ヶ江信光氏は、唯一知っていた「マッイェー」(何?)という単語をてがかりに、現地で広東語研究を始めたそうである。言葉への思い入れが、他の地方の言葉と比べても大きいという広東語は、長い移民の歴史を経て世界中に広まっていることを初めて知った。二度言及されているアグネス・チャンの歌も、最初は英語、日本デビューのあとで北京語、70年代末に初めて広東語盤が出る。「填詞」という用語も85年の盤に現れ、ポップスの詞に韻をふむなど、文学的技法が駆使されることにも驚く。言語学の楽しさのエッセンスがここに。

  • サアベドラ

    広東語とそれを取り巻く環境、特に香港での使用実態について平易に解説した新書。著者はニューエクスプレス広東語の執筆者。2024年刊。日本では普通話(マンダリン)の影に隠れて香港の地方語程度に扱われがちだが、世界の華僑コミュニティではむしろこちらが主流で、アメリカではかつて中国語といえば広東語を指していたという。香港の公的な書き言葉は普通話だが、香港人はそれを広東語の発音で読む(関西人が書き言葉を京阪アクセントで読むのに近い)ため、単純に香港の話し言葉とは言い切れない。漢字圏ならではの興味深い事例と言える。

  • KF

    とても良い書籍に出会えました。図書館に返却しなければならないのが惜しい感じです。画像では「北京語とはどう違うのか」とありますが、一言にまとめるならば「別言語です」と。繁体字と簡体字の相違はあるものの、書き換え機能を使えれば概ね相互に読み書きが出来るのでスペイン語とイタリア語程度以上に近距離かもしれませんが、音声では西洋諸語と極東諸語程度に「不通」です。返還前の香港で北京語で話しかけると反応は「無理無理!」でした。とは言え、廣東語世界にジワジワと北京語が迫っているのも事実で嘆かわしい感じも読み取れます。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items