Books

南海王国記

飯嶋和一

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784093867580
ISBN 10 : 4093867585
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2025
Japan

Content Description

史上初、台湾侵攻!歴史小説の巨人、最新刊

国境を脅かす騎馬民族の大軍を何度も退け、明王朝を堅守し続けた名将・袁崇煥(えんすうかん)が、私欲にまみれた宦官たちの讒言によって処刑された。明朝の終わりの始まりだった。若き崇禎帝(すうていてい)は人民の困窮などには目を向けず、自らの独裁君主権を脅かされることばかりを恐れた。ほどなく、李自成(りじせい)の反乱によって明は滅亡した。

その年、20歳を迎えた青年がいた。青年は、漢土の沿海で最も恐れられた海賊の子だった。幼い頃から聡明だったその青年は科挙の生員(受験資格者)となり、南京の太学で儒学を修めた。青年の名を、鄭成功(ていせいこう)といった。

明王朝が倒れ、満州の騎馬民族が国号を清とあらため漢土を席巻、明の旧臣らが続々と清に寝返っていく中で、「抗清復明」を高らかに掲げて青年は国を作った。
台湾島に建てられたその国は、わずか22年の間だけ幻のように耀いた。

【編集担当からのおすすめ情報】
「飯嶋和一にハズレなし」と称される歴史小説の巨人、
『星夜航行』以来7年ぶりの最新作がついに刊行!

中国大陸、そして台湾へ‥‥
17世紀の漢土沿海で繰り広げられた激動と、歴史を紡いだ人々の矜持を、独自の視点で辿っていく雄大な物語。
どうぞお楽しみください。

【著者紹介】
飯嶋和一 : 1952年、山形県生まれ。83年「プロミスト・ランド」で小説現代新人賞、88年「汝ふたたび故郷へ帰れず」で文藝賞、2000年『始祖鳥記』で中山義秀賞、08年『出星前夜』で大佛次郎賞(同年、「キノベス!」第1位)、15年『狗賓童子の島』で司馬遼太郎賞(同年、週刊朝日「歴史・時代小説ベスト10」第1位)、18年『星夜航行』で舟橋聖一賞(同年、週刊朝日「歴史・時代小説ベスト10」第1位)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • パトラッシュ

    明清交替期の17世紀中国は、三国時代の再来といえる状況下にあった。半世紀余の騒乱期を明朝復興を掲げて戦い抜いた鄭成功の生涯を軸に、当時の人びとが必死に生きた姿が生々しく描かれる。裏切りや陰謀、戦争と外交が錯綜し、男たちの欲望がぶつかる中で無数の命が踏み砕かれていく有様は、大陸における戦いの容赦のなさを思い知らせる。ただ文学というより森鷗外や海音寺潮五郎の史伝風で一貫するため、骨格は大河歴史小説だが波乱万丈の物語とは思えなかった。著者が通俗時代物になるのを強く拒んだ故だろうが、堅苦しい歴史書を読んだようだ。

  • もりくに

    飯島和一さんはとても「寡作」だが、毎回違うテーマ(シリーズものではない!)を、重厚にスケール大きく描く稀有の作家。この作品も雑誌掲載後、推敲7年。面白くないわけがない!作者、初めての中国歴史に想を得た作品。私は「三国志」や「水滸伝」のように、人名、地名がてんこ盛りの作品は頭が付いて行かず敬遠していた。本作も、飯島さんでなければ、パスしていた。案の定、読み始めてしばらくは、主要人物(100人くらい)表と、地図をひっくり返しながら苦戦したが、その内リズムに乗ってきた。清による明の滅亡から、南明の滅亡まで。

  • NAO

    飯嶋和一は、一貫して、時代に即していなくとも自分の信念を貫き通す人物を主人公とする作品を書いている。鄭成功も、振興の清より滅亡寸前とはいえ自分に姓を与えてくれた明に忠誠を尽くし最後まで清に抗っている。その明への思いは、清に帰順した父親より明を取るほどだった。ついには自らの王国を作るに至ったが、彼の王国のモラルが、彼の子孫、遺臣らによってどう守られ、どう失われていったか、それはなにに起因するものだったか。明か清かの二者択一で、人々は何を選択理由にしたのか。

  • rosetta

    ★★✮☆☆小説を読むつもりだったのに歴史書を読まされて肩透かし。飯嶋さん、今回はわざとこんなスタイルを採用したのか、それとも本当に衰えたのか?人物がまるで描けてないから感情移入も思い入れもあり得ない。それでも読み切るのは歴史が好きで、この時代のことに疎かったから。明末から清初の時代。あくまでも清に逆らった、日本人の血を引く鄭成功。不思議なのはなぜ永暦帝は鄭成功の元に身を寄せなかったのか?暗愚な帝が続き宦官に牛耳られるほど腐敗した明朝を、既得権益のある貴族や役人はともかく、庶民が懐かしむとは思えない

  • まえぞう

    国姓爺、鄭成功一族の話しです。淡々とした語り口は好きなのですが、躍動感あるはずの物語がどうも活きてきません。初めて読んだ陳舜臣さんの二部作(風よ雲よ、旋風に告げよ)の印象が強すぎるのかもしれません。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items