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私たちは空になれない

風森章羽

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065261439
ISBN 10 : 4065261430
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2021
Japan

Content Description

衝動的に、姉の形見のペンダントを、川に放ってしまった「育音」。そんな時に声をかけてきたのが青年「沖田」だった。レンタル役者を生業としている彼に、「育音」は「共犯者」を演じてもらいたいと願う。「沖田」の仕事を手伝い、かかわるうちに、「育音」の想いは次第に変化して―切ない衝撃が胸を打つ、メフィスト賞作家快心の傑作青春ミステリー!

【著者紹介】
風森章羽 : 東京都調布市生まれ。2014年、『渦巻く回廊の鎮魂曲 霊媒探偵アーネスト』で第49回メフィスト賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 雪紫

    霊媒探偵アーネストの作者によるノンシリーズ作品。言葉に出来ずあるがままに振る舞おうと、その振る舞い方がわからない人々の物語。何処か暖かくも湿っぽかった物語、個人的には終盤になるまでのエピソードが心に染みた。私たちはひろがる空にはなれない。でもそれ以外なら?しかし、レンタル役者や札幌の劇団と聞くとあっちと同じ世界と同じかと気になってしまうのだった。

  • rosetta

    ★★★☆☆レンタル役者ってネーミングはどうかと思う

  • みのくま

    本書はタイトルの意味について考えたい。本書で「空」はスカイツリーの展望デッキで唯一「綺麗なもの」として登場する。空は青く透明に澄んでおり、海や川は空の色を映しているにすぎない。主人公アテナや七尾、天海たちもまた、周囲によってラベリングされる事で自己を理解していく他なく、空のように確固とした自己を持つに至れない。だから「空にはなれない」のだ。だがアテナたちは環境に左右されるだけの「空っぽ」かと言ったらそうではない。周囲に順応するかどうかは自己の決定であり、そういう意味で「私たちは空(カラ)になれない」のだ。

  • なりぶぅ

    死んだ姉の生まれ変わりとして育ってきたアテナ。ある出来事がきっかけでレンタル役者のテイル(七尾)と知り合い、自分の共犯者になるよう依頼をする。そこから様々な出来事を通して互いに影響し合う関係を築いていくが、アテナには秘密があった…。てっきり甘酸っぱい恋愛小説だと思っていたら、いきなりひっくり返る瞬間があってビックリした。その後も「えっ!?」となる場面があったりしたけれど、アテナや七尾、天海が自分らしく生きようとする姿にグッときた。彼らの未来が明るい光と幸がありますように。

  • JUN

    想像以上に楽しめた。

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