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口の立つやつが勝つってことでいいのか

頭木弘樹

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784791775996
ISBN 10 : 4791775996
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

思いをうまく言葉にできないほうが、当然なのだ。本当なのだ。
どうしても理路整然とは話せない知人、酔うと後悔ばかり話し出す友人、洗面台で流されかけている小虫、授業中に夫の死を語りつづける先生‥‥。弱いものたちのなかにこそ、陰影のある物語は生まれてくる。『絶望名人カフカの人生論』で知られる文学紹介者による、初のエッセイ集。

【著者紹介】
頭木弘樹 : 文学紹介者。大学3年の20歳のときに難病(潰瘍性大腸炎)にかかり、13年間の闘病生活を送る。そのときにカフカの言葉が救いになった経験から『絶望名人カフカの人生論』(飛鳥新社/新潮文庫)を編訳(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • けんとまん1007

    自分の思っていることを言語化すること。これは、極力、そうありたあいと、常々考えていること。ただ、言語化できる・・とは100%思っているのではない。言語化しようとして、考え、表現してみて、見直して、伝えてみて、振り返る・・・の繰り返しに意味を見出している。反対に、表現されていることを受け取る場合も、同様のことを考えている。そんな自分に伴走していただけているような感覚を持った。頭木さんの著書は、何冊か読んでいるので、これまでの積み重ねの上で、ページを進めた。まさに、今、ここで言語化していることにも当てはまる。

  • どんぐり

    「口の立つように話したい」「理路整然と話したい」と思っている人のハウツー本ではない。〈口の立つやつが勝つってことでいいのか?〉〈理路整然と話せるほうがいいのか?〉からいろいろなことを考えている。〈「感謝がたりない」は、なぜこわいのか?〉〈迷惑をかける勇気〉もなるほどと思う。誰もが持っている自身の“弱さ(ヴァルネラビリティ)”を受け入れること、弱さはより敏感に世界を感じ人びととのつながりを深めることが伝わってくる。

  • ふう

    もちろん、いいはずがありません。口が立つことと正しいことはちがうし、深く考える人ほど言葉を発することに慎重になります。「訥弁の雄弁」なんて言葉もあるし、もっと言えば「負けるが勝ち」なんて言葉もあります。ともすれば一面的になりがちな視野を、こんなふうに見ると違う世界も見えますと提案してくれるおもしろい本でした。とくに「親切にするのがあたりまえで、お礼を言わないのがあたりまえ」と、「愛をちょっぴり少なめに、ありふれた親切をちょっぴり多めに」が実践できたら、もっと生きやすい社会になるはずと考えさせられました。

  • ネギっ子gen

    【言葉にできないことが、私は気になる。あなたは、自分の気持ちをうまく言葉にできなくて、困ったことはありませんか?】言葉が好きで「言葉を使う仕事」を選んだわけではなく、「難病」の症状を医師に伝えなくてはいけない、という現実に迫られ、生きるために言葉と格闘してきた文学紹介者によるエッセイ集。<人は誰でも「言葉を使う仕事」をしているのではないだろうか。病人に限ったことではなく。仕事だけでなく、人間関係でも、家族関係でも、自分ひとりで考えるにも、言葉はとても大切だ。言葉を使うことこそ、人間の特徴なのだから>と。⇒

  • とよぽん

    言葉の危うさ、ということか。「言ったもの勝ち」のような風潮が、今の日本社会でどんどん幅をきかせているように感じる。しかし、言葉は万能ではなく、欠陥やら曖昧さやら、受け手の心情によって曲解されたり、全く機能してくれない場合もある。頭木さんは、難病の経験によって世界観が一変した。そこから見えてきた言葉の本質、みたいなことが散りばめられた著書だ(タイトルは挑戦的?だが)。私はラジオ深夜便の放送「絶望名言」を時々聞いている。

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