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早朝始発の殺風景 集英社文庫

青崎有吾

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087443394
ISBN 10 : 4087443396
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2022
Japan

Content Description

青春は気まずさでできた密室だ――。
今、最注目の若手ミステリー作家が贈る珠玉の短編集。
始発の電車で、放課後のファミレスで、観覧車のゴンドラの中で。不器用な高校生たちの関係が、小さな謎と会話を通じて、少しずつ変わってゆく――。
ワンシチュエーション(場面転換なし)&リアルタイム進行でまっすぐあなたにお届けする、五つの“青春密室劇”。書き下ろしエピローグ付き。

「早朝始発の殺風景」
早朝始発の列車でなぜか出会った同級生(あまり仲はよくない)の思惑はどこにある――?
男女の高校生がガラガラの車内で探り合いの会話を交わす。
「メロンソーダ・ファクトリー」
女子高生三人はいつものファミレスにいた。いつもの放課後、いつものメロンソーダ。
ただひとつだけいつも通りでないのは、詩子が珍しく真田の意見に反対したこと。
「夢の国には観覧車がない」
高校生活の集大成、引退記念でやってきた幕張ソレイユランド。気になる後輩もいっしょだ。なのに、なぜ、男二人で観覧車に乗っているんだろう――。
「捨て猫と兄妹喧嘩」
半年ぶりに会ったというのに、兄貴の挨拶は軽かった。いかにも社交辞令って感じのやりとり。でも、違う。相談したいのは、こんなことじゃないんだ。
「三月四日、午後二時半の密室」
煤木戸さんは、よりによって今日という日に学校を欠席した。
そうでもなければ、いくらクラス委員だとしても家にまでお邪魔しなかっただろう。
密室の中のなれない会話は思わぬ方にころがっていき――。
「エピローグ」
登場人物総出演。読んでのお楽しみ。


【著者紹介】
青崎有吾 : 1991年神奈川県生まれ。明治大学文学部卒業。2012年『体育館の殺人』で第22回鮎川哲也賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 麦ちゃんの下僕

    舞台は千葉県の架空の街「啄木町」周辺、登場人物は2つの高校の生徒たち…電車やファミレス・観覧車といった5つの“空間=密室”で生じた“小さな謎”をきっかけに、2人/3人の関係が変化する様子を描いた短編集。派手さは全くありませんが(笑)青崎さんならではの“ロジック”の面白さは健在で、特に「夢の国には観覧車がない」には一本取られましたね!そして裏染天馬シリーズ同様、高校生の単純そうで複雑な心理を描くのが本当に上手いなぁ〜と感心させられました。後日談も兼ねて各話をリンクさせていく「エピローグ」も実に秀逸です!

  • 美紀ちゃん

    こわ!殺風景。変わった苗字。 びっくりした。面白い! 最後まで読んで、また料理のレシピ的なメモ帳に戻って読み直す。 皮を剥いてどうとか、ぶつ切りにしてどうとか。 エピローグも繋がり良い。 メロンソーダの話は友情。最高。 観覧車の話、(観覧車といえばロッキン。ロッキンの観覧車もラブシャの熱気球も乗りたいと思うが、いつも乗れない。) 夜の本気ダンスが出てきて嬉しかった。 短編集5作、面白かった。

  • のいじぃ

    読了。毎朝、電車から眺める風景の中で戸建てやマンションのベランダに布団が干されていたり、カーテンが風に靡いていたり。それを見てそこに住んでいる人たちにも人生があり生活があり、想像すると少し不思議な気持ちになる。もしかしたらどこかですれ違っているのかもしれない知らない人達、そんな少しずつが詰まった短編集。「地雷グリコ」を読んで本棚に残していたのを思い出したので手に取りましたが、論が先に来ているので首を傾げることの方が多く、やはり男性作家が書く女子高校生、という印象は拭えず。叶井さんは本当にほっとしたのかな。

  • ベイマックス

    連作?短編集。おもしろかった。ミステリーだから、色々想像しながら読んでも、「違った」と思うばかりだった。最後に連作風にまとめてるのも面白い要因の一つ。ただ、殺風景って(笑)

  • ちょこまーぶる

    楽しく読んだ一冊でした。5つの短編集からなる話ですが、どの話も薄い関係?であった高校生がちょっとした謎を解明するために会話を重ねる事に寄ってお互いを少しずつ関係性が変化していく姿に付き合って行けるようでページを捲る事が楽しかったです。そして、どの作品も読後には何となく清々しい気持ちになってしまうような感じがしましたね。それだけ、この作品に入り込んで読み進めていたという事でしょうかね。エピローグの各章の後日談では驚かされる事ばかりでそれもまた楽しく読めた一因でもありますね。

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