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猫のお告げは樹の下で 宝島社文庫

青山美智子 (小説家)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784299005304
ISBN 10 : 4299005309
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

『木曜日にはココアを』で第1回宮崎本大賞を受賞した青山美智子の2作目が待望の文庫化。
失恋のショックから立ち直れないミハルは、ふと立ち寄った神社で、お尻に星のマークがついた猫――ミクジから「ニシムキ」と書かれたタラヨウの葉っぱを授かり、「西向き」のマンションを買った少し苦手なおばの家を訪れるが……。中学生の娘と仲良くなりたい父親。なりたいものが分からない大学生……。なんでもない言葉をきっかけに、思い悩む人たちの世界がガラッと変わっていく――。 お告げの意味に気づいたとき、ふわっと心があたたかくなる。7つのやさしい物語です。インスタフォロワー数250万人超のミニチュア写真家・田中達也氏がカバーを手がけています。


【著者紹介】
青山美智子 : 1970年生まれ、愛知県出身。大学卒業後、シドニーの日系新聞社で記者として勤務。2年間のオーストラリア生活ののち帰国、上京。出版社で雑誌編集者を経て執筆活動に入る。第28回パレットノベル大賞(小学館)佳作受賞。デビュー作『木曜日にはココアを』(宝島社)が、第1回宮崎本大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • しんごろ

    各章の主人公と一緒に「お告げ」をもらった気持ちになり、「お告げ」について考えてしまう。ストンとふに落ちれば、心が温まること間違いなし。ミクジがグルグル樹の下を駆け回る姿はかわいいだろうなあ。ああ、自分もミクジから「お告げ」をいただきたい。ミクジから「お告げ」をいただけなくても、優しそうな宮司とおしゃべりしてみたいな。でも所詮は物語。叶わないか…。あっ、読み終わってふと思う。おや、俺は運がいい。ミクジに会えなくてもこの物語に出会えたから。この物語を手元に置いて大切にしないとね。【読了通算700冊目】

  • さてさて

    ”きっかけ”、”起点”というものが如何に大切かという視点を提示する青山美智子さん。主人公たちは、自分にしか解決することのできないそれぞれの悩みの中で立ち止まり、もがき苦しんでいました。そんな主人公たちが前に進む”きっかけ”、”起点”を見つけていく様を描いたのがこの作品。そんな作品の主人公たちは、たまたま手にしたカタカナ四文字の中にそれを見つけることができました。同じように何かに苦しみ身動きが取れなくなってしまっている私たち。そんな私たちが再び顔を上げ前に進んでいくためのヒントをいただけたように感じました。

  • kou

    どの短編も、心の底から、じんわりと温かい気持ちになれる読後感だった。そして、読めば読むほど、ミクジに会いたい。モフモフしたい。自身もお告げをもらいたい!って気持ちが強くなっていった(笑)。この本に出会えたことを「何かのお告げ」と思って、日々を過ごしてみようかなぁ。暫くは猫を見ると、何かを期待してしまいそうな気がする(汗)。

  • へくとぱすかる

    「ココア」と同様にリーダビリティ抜群で、楽しく読み終わった。たとえトラブルが重なっても、絶望的には不幸にならない話。癒しを求めて読む物語には、リアリズムなんかよりも、安心して読める方がずっといいと思う。連作だけあって、どこかでみんなつながっているのが、一冊目と同じく微笑ましいし、世の中がそんなに見捨てたものではないと、希望を抱かせてくれるから。仮のものでもいい。いつかはかなうと信じることが力になる。最もよかった作品は「タネマキ」でした。ミクジに会いたい。形のない存在とぼくらを取り持ってくれる不思議な猫。

  • おばおば

    ★★★★☆友人からすすめられた本でした。面白かったです。読み終わった時に自分も幸せな気持ちになるハッピーエンドの短編集で良い物語りばかりで泣ける話もあります。この世の猫か分からない「ミクジ」と呼ばれる猫が、神社に悩みを抱えて訪れた人たちにお告げの書かれたタラヨウの葉っぱを渡す。主人公達は、お告げの意味は何なのか?と悩みながら探し求める。お告げの意味が分かった時、主人公それぞれが気付きに出会う。どの話しも良かったですが、私は、「スペース」が良かったです。「ニシムキ」のセリフ「この空を買ったの」もいいです。

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