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底惚れ 徳間文庫

青山文平

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784198949440
ISBN 10 : 4198949441
Format
Books
Release Date
May/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

江戸で一季奉公を重ね、四十も過ぎた。小藩の屋敷で奉公中、ご老公のお手つき女中・芳の故郷へ宿下がりの同行を命ぜられる。理不尽な扱いに憤り彼女の味方になりたいと願うが、芳は俺を刺し姿を消した―。一命をとりとめた俺は芳の行方を捜す。どうしても伝えたいことがあった。最底辺の女郎屋を営みながら芳が現れるのを待つ俺だったが、ある日、衝撃的な事態に遭遇し…。第35回柴田錬三郎賞、第17回中央公論文芸賞W受賞作!

【著者紹介】
青山文平 : 1948年神奈川県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。経済関係の出版社に18年勤務したのち、フリーライターに。2011年『白樫の樹の下で』で第18回松本清張賞を受賞。江戸中期の武士の存在感が希薄になる時代、懸命にもがき生きる人々を描き注目される。新しい時代小説の可能性を、一作ごとに提示している。削き落とし、余情に富んだ文体が魅力で、常に新作を待たれている作家である。2014年『鬼はもとより』で第17回大藪春彦賞を受賞。2015年『つまをめとらば』で第154回直木三十五賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • あすなろ@no book, no life.

    破天荒な大人の男のエンターテイメント時代小説である。主人公、否、この作家が読者に語りかける形式の本作に読者である僕はその世界にどっぷり放り込まれる。しようがねぇんだよ、どうにもなんねえんだ。俺は芳がでえじなんだよ。五人刺すしかねえんだよ。六人目は俺。そんな男の彷徨と心情に次第に酔わされて、酔ってくる。そして題名である底惚れの意味を考え、ラストは底惚れの正体が現れる。帯に青山氏の語り口に酔うとあるが、正に酔わされたし、小説の一つの効能が擬似体験であるとしたらそれを味わえたのである。他の青山氏作品も読まねば。

  • 練りようかん

    江戸にある大名家の下男下女だった二人。割食ってる女を下へ追いやる処遇に男性主人公は怒っていた。だが自分がさらに下へ突き落としたと気付き、なんて悲しい行き違いなんだと没入。女を探すけれど上手くいかず驚きの方法に出て、頭良い!と手を叩きたくなるシステムを編み出すのだが、目的は達成できず商いは大成功。序盤の中途半端な中年認識は違ったじゃないかと言いたくなる、そしてこの報われどころのズレが人生を思わせて愛おしくなった。結末もジワっときて大人の小説を読んだ実感に浸った。中央公論文芸賞と柴田錬三郎賞のダブル受賞作。

  • hrmt

    一季奉公を繰り返し江戸に馴染めぬはぐれ者の主人公が、お手つき女中を助けるつもりが逆に刺され、女の罪悪感を払拭する為だけに女を探し続け一生を捧げる。世間から身を隠す事になるであろう女の為に岡場所で女郎屋の楼主となり店を広げ、女郎の為に損料屋まで営む。全て自分を刺した女の為に。惚れたどころの事ではない。主人公を助ける銀次、お信、誰もが心のうちに確たる想いを秘め、相手を思いやるその生き方に凄みさえ感じた。最初に予想した結末は違っていたけれど、それこそが人生の醍醐味でしょう。

  • びぃごろ

    なんか読んだことあるような…でもこんな題名知らないけど…むむやっぱり!『江戸染まぬ』の改題作でした。しかし大幅な加筆修正で、短編が長編となったのでこれ読んでよかった。「良かれと思ってしたことが大きなお世話」というのが短編における私の感想。しかし、むなしいラストからその後の人生が続き、まるで違う印象に変わった。一季奉公の男が女を探すため女郎屋の主となる。入江町41本路地番の頭、銀次と奉公先の女中だった信が、商いをする上でかけがえのない者となり、人探しが社会を回し暮らしを善くする。女郎屋の詳細にほへぇ〜。

  • tomoka

    青山さんはどうしてこんなに「ひと」を魅力的に書けるのだろう。読み終わらせるのがもったいなく、何度も前に戻りながらたっぷり時間をかけて読了。

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