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夢詣 角川ホラー文庫

雨宮酔

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784041167557
ISBN 10 : 4041167558
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2025
Japan

Content Description

その悪夢、見れば、死ぬ――

神奈川県北部の総合病院に勤める精神科医・紙森千里。
ある日紙森は、「呪いの夢を見ている、自分はもうすぐ死ぬ」と訴える若い女性を診察する。
見知らぬ洞窟の中で、謎の化け物に祈りを捧げる夢――「呪夢」を見始めてしまえば、数日後に死ぬ運命にあると言うのだ。
統合失調症を疑う千里だったが、女性は自らの予言通り、原因不明の突然死を遂げた。
さらに、彼女が務めていた老人ホームでは、同じく「呪夢」を見た後に怪死した人物が複数人いることが判明する。
――この呪いは、感染するのか?
その数日後、紙森も呪夢を見始めてしまう‥‥。

一方、オカルトライターの伊東壮太は、同じくライター仲間の青山が
「見ると死ぬ夢」の都市伝説を追う途中で怪死した事件を知り、
青山の妹・咲とともに呪夢の発生源を追い始める。

「鍵は夢詣だ。どうにかしてそれを再現するんだ。――巫女はどこにいるのだ?」
死んだライターが書き残した謎の言葉「夢詣」とは何なのか?

第45回横溝正史ミステリ&ホラー大賞で書店員から圧倒的な支持を獲得した、〈読者賞〉受賞作。

【著者紹介】
雨宮酔 : 1992年生まれ。群馬県出身。京都大学卒。2025年、「夢に棲みつくもの」で第45回横溝正史ミステリ&ホラー大賞〈読者賞〉を受賞。同作を改題・改稿した本書でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • yukaring

    その夢を見た者は死に至る、そして悪夢が伝染するのだとしたら…。死の順番が来るまでに呪いを解呪できるのか?追い詰められる恐怖、濃厚な闇に呑み込まれそうな因習ホラー。“死に至る夢”を見ると病院に来た女性と老人。2人は本当に謎の死を遂げ、そして精神科医の紙森にも夢が伝染し…。一方、都市伝説を追うライターの伊東は孤島の祭祀「夢詣」が鍵と推測。彼らは夢詣の秘密を解き明かす事ができるのか?ひたすら呪いを追うシンプルな物語が逆に恐怖を掻き立てる。「横溝正史ミステリ&ホラー大賞」の読者賞に選ばれるのも納得の面白さだった。

  • 備忘録

    見ると死ぬ夢に関わりその謎を探る2人の主人公が途中で合流し、最後は夢詣の儀式を復活させ、そして驚愕の結末に 全てが流れるように上手く描かれていて一気に読めた 夢詣に纏わる伝承等もとてもリアリティを感じられ良かった

  • 佐倉

    伝染する見ると死ぬ夢、ヨノシマで行われていた夢詣なる儀式……夢を見たことで怪死した患者に不審を覚えた精神科医の紙森、調査していた先輩ライターの死をきっかけに事件にかかわり始める伊東の視点で怪異が描かれていく。前半までは医学的知識で怪異を分析する『らせん』の後継作的な感じが楽しく、中盤からは知識を集めていく民俗学ホラー、後半に至ってコズミックホラーの文脈が乗ってきてどうにもならない絶望感を味わえる。終盤の不穏さ、バッドエンド確定してもなお進んでいくシナリオが気持ち悪くて好きだった。

  • 冬野

    作者さんデビュー作。見たら死ぬ夢が感染する、というネタに目新しさはないものの、夢の中の儀式の気色悪さが印象的で好き。おぞましいのに官能的な描写があと二十頁くらい読みたかった(ホラーに何を求めているんだ)。精神科医視点のパートはホラーには珍しい雰囲気だったし、装画で名状しがたいものの存在匂わせがあるのも良かったポイント。できればもう少し尖った部分が欲しかったけれど、コズミックホラーと民俗学的アプローチの組み合わせがなかなか興味深くて面白かった。予期されたオチにすとんと嵌まるラストも綺麗でした。星:4/5

  • KDS

    小舟に乗り暗い海を孤島の洞窟を目指して漕ぎ出す不穏な夢。海中には何か得体のしれない巨大な生物がいて、小舟の下を通り過ぎて行く。その夢をみると死ぬという都市伝説…想像するだけでも恐ろしさが伝わってくるような悪夢は人から人へと感染し、次々と犠牲者は増えていった…。物語は夢をみて死んだ患者をまのあたりにした精神科医の紙森千里と、呪いの夢を追うライターの伊東壮太のニ方向視点で進む。その夢に呼ばれる条件とは何なのか?死を回避する方法として「夢詣」を試す彼らの運命は?衝撃のバッドエンドはトラウマ級。これはすごかった!

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