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雪が白いとき、かつそのときに限り ハヤカワ・ミステリ

陸秋槎

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784150019488
ISBN 10 : 4150019487
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

冬の朝の学生寮で、少女が死体で発見された。白い雪に覆われた地面には足跡がなく、警察は自殺として処理する。5年後、生徒会長の馮露葵は、寮委員の顧千千の相談を受ける。いじめ騒動をきっかけに過去の事件の噂が校内に広がっているのだ。真相を探るべく、彼女は図書室司書の姚漱寒と調査を始める。明らかになる、少女に関わった者たちの苦い過去。そんな折、新たな殺人事件が寮で発生する。しかもその現場は5年前と酷似した“雪密室”だった…冷徹なロジックと青春の痛みが織りなす華文本格ミステリの新境地。

【著者紹介】
陸秋槎 : 1988年中国、北京生まれ。復旦大学古籍研究所在学中の2014年に短篇ミステリ「前奏曲」を発表し、第二回華文推理大奨賽(華文ミステリ大賞)の最優秀新人賞を受賞した。2016年に『元年春之祭』で長篇デビュー

稲村文吾 : 早稲田大学政治経済学部卒、中国語文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 遥かなる想い

    2020年このミス海外第15位。 高校を舞台にした青春ミステリーである。 五年前に起きた 女生徒殺人事件をめぐる物語だが、事件の真相を追う 生徒会長 馮露葵 の 透明な存在感が新鮮。 動機が全くわからないまま、馮露葵の視点で 物語は進む…やや突然すぎる 真相解明と 全編に漂う 雪の雰囲気が印象的な作品だった。

  • buchipanda3

    華文本格ミステリ長編。哲学めいた題名、でも雪という言葉からか、どこか儚い脆さも感じさせる。中身も合理性を重んじた推理の応酬が繰り広げられる中、その裏に秘めた真実を追求することの意義と虚無感、そして鋭敏で分かり過ぎることの苦みが描かれ、ストイックさから感傷的な物語になだれ込む様が印象深い。過去と現在の相似形の学園内雪密室を巧みに使った仕掛けに感服し、終盤のアッと思わせる展開に思い切りのめり込んだ。動機は著者?が作中で述べた感に同意で当人にしか分からないものだが、これは青春ものだということを改めて感じさせる。

  • aquamarine

    冬の学生寮。雪密室の中で死体となって発見された少女。自殺として処理された5年前のそれを生徒会長が調べることになる。きっかけは現在のいじめによる退寮処分。事件を調べるうちに現在でも…。密室のロジックは日本の新本格に影響を受けているというだけあってしっかりですが、心を揺さぶられるのは、大人になりかけている少女たちの痛々しい叫び。普通になるための努力、勇気、自分を見つめること、自分を変えること。そして…「 」。哀しいかな、一番納得してしまうのが終章で想像される動機。ただ生きる、それがこんなにも難しい。

  • ちーたん

    ★★☆☆☆初めての華文ミステリ。5年前、雪に閉ざされた密室で絶命していた少女。いじめに遭っていた彼女の死の真相は迷宮入りとなり、現生徒会長とOB先生が事件の真相を追う。当時の関係者に話を聞いて周り、推理しあうがどうにも決め手にかける。そのうち新たな類似の密室事件が起こり…◆これは自分の好みの問題ですが、青春特有要素は苦手&昔から不毛な(真相でない)推理合戦でページを割かれる推理モノは時間の無駄と感じちゃうタイプなので合わなかった💦しかもなんとか辿り着いた最後にやってくる結末。私的には壁本でした😅

  • おたま

    『元年春之祭』からの陸秋槎2作目。今回は時代は現代。中国のある高校で起こった殺人事件。それは5年前に起こった事件とよく似た状況だった。出口の閂と降り積もった雪によって作り出された2つの「密室」殺人事件。生徒会長である馮露葵と、図書館の司書教員である姚漱寒とが、手を携えて2つの事件解決に臨む。推理はどこまでも、ロジックによって進めていくが、途中で論理の整合性とその論理で全てが説明できればそれが解決と言えるか、という問題が出てくる。それが題名の論理学的なものと繋がってくる。

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