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アンリ・フォシヨンと未完の美術史 かたち・生命・歴史

阿部成樹

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784000613408
ISBN 10 : 4000613405
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

二〇世紀フランスを代表する美術史家であり、近年、再評価が進むアンリ・フォシヨン(一八八一‐一九四三)。本書は、かたち、比較、交流・伝播、民族、様式、生命といったキーワードから、フォシヨンの思考における「縦の系譜」よりも「横の響き合い」にとりわけ着目する。具体的には、同時代の歴史学、社会学、民族学、人類学、言語学、進化生物学等の諸学問が相互に参照・越境・衝突・対話しあう時空間のなかでフォシヨンの仕事と生を見つめなおし、勢力を増すナチズムや全体主義との対決までを描いていく。現在の美術史の潮流にとって先駆的であり、今なお可能性をもつ存在であり続けているフォシヨンの「かたちを通した人類学」のダイナミズムに迫る、世界的にも稀有の、本格的な作家論的評伝がここに誕生した。

目次 : 序章 フォシヨンへのアプローチ―過去と現在/ 第1章 「かたちの生命」の思想/ 第2章 自己形成―手、手仕事、社会/ 第3章 ヨーロッパ像の回復―近代絵画のパノラマと美術館/ 第4章 変容と残存の交響―人間学としての歴史学と中世美術/ 第5章 社会的次元―社会学、そして人類学の視点/ 第6章 かたちの生命/生命のかたち/ 終章 暴風の季節

【著者紹介】
阿部成樹 : 1962年生まれ。西洋美術史(フランス近代美術史)。東北大学文学部卒業。同大学大学院文学研究科(美学・美術史学専攻)博士後期課程単位取得退学。パリ第1大学博士課程修了。同大学美術史学博士。現在、中央大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • キャラ

    何度も読みたい名著。様式の動的で変化するメカニズム、人がかたちを作るという、動き続ける営みそのものを形式化して描写しようとするフォシヨン。社会だったり、文化、地域の素材、すでに確立されている様式からどのように影響を受けているのかだったりと変数が色々ある中で、歴史を、生成され続ける有機体の組織としてどのように連続して言い得るのか。正直、勝手に発展していくとする楽観的な進歩史観だよりなところもあるが、美術史の極北としてひたすらおもしろい。

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