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スカイツリーから目薬

関沢正躬著

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784000055383
ISBN 10 : 4000055380
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2013
Japan

Content Description

力が作用すれば物が動く。本書では、だれもが知っているこの現象を解析する。取り扱う力の大部分は重力。他には、ひとつの物体が他の物体に衝突するときの力だったり、人がブランコをこぐ力だったりするが、解析する現象は、だれもが身近に観察しているものばかりである。実際には、それらの現象ではひとつの物体にいくつもの力が同時に作用しているにちがいない。それを考えに入れて、身のまわりの現象を精密に記述するのは専門家にまかせよう。私たちは、解析する現象を単純化し、身のまわりの現象を近似的に、理想化して考える。たとえば東京スカイツリーのてっぺんから一滴の目薬を落としたとき、現実にはこの一滴は蒸発してしまい、地上に到着しないだろう。しかし、そういうことには頓着せず、塔のてっぺんから落下する一滴の運動を熱心に論じる。力学の理解をもっと深めたい、数学で遊びたい人へ。

目次 : 菓子屋のあるじの損はいくらか?―不変量/ 走って来てスケートボードに飛び乗ると?―運動量/ 転覆したボートをすばやく救うには?―運動エネルギー/ 木から落ちるサルの運命は?―自然落下/ どこから見ようか?打ち上げ花火―放物運動/ 月は地球に向かって落ちているのか?―万有引力/ 月ロケットに作用する引力は?―重力加速度/ スカイツリーのてっぺんからの目薬の一滴はどこへ行く?―地球の自転/ 回る球場で野球をするために心得るべき事柄は何か?―コリオリの力/ 傘の縁から飛び出す水滴はどこへ行く?―遠心力/ 鉄一貫目と綿一貫目はどちらが思い?―浮力/ 振り子の振れ幅を大きくする方法は?―単振動/ 起き上がり小法師はどんな軌道を描くか?―ころがる円周上の点の移動/ 弦楽器の音を調節するにはどうする?―弦の振動/ 玉のれんのゆれ方を予測できますか?―基準振動/ どうすればくるくると回れるだろうか?―角運動量

【著者紹介】
関沢正躬 : 1944年長野県飯田市生まれ。1967年東京理科大学理学部卒業。東京学芸大学教育学部教授を経て、東京学芸大学名誉教授。専門は微分幾何学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 1.3manen

    地上に落ちる前に蒸発する(表紙見返し)。 一滴は634m落下中に空中で 消える。 詳細は第8章に見られる。 物理の本に思われる。 数式が多い。 各章冒頭に問題があり、 解きほぐしていく構成。 それらは日常生活で 浮かぶ疑問になっている。 全体的に数式が多く、 抽象的な印象を抱く。 この具体的な問題と 抽象的な説明の ギャップを読者は どう解釈するか。  例のスカイツリーは、毎秒 4.6pぐらい早くてっぺん は地上よりも自転している (97頁)。  

  • 不見木 叫

    日常に見られる物理現象を数学的に検証する過程が書かれている。問題の出し方も面白いと思う。

  • kozawa

    タイトルの件ではスカイツリーから目薬を落としたら地球の自転等を加味して、みたいなのを著者的にはまじめに計算してみたいに、色々な「運動」等を計算したりする本。数式(若干スケールが大きい程度で実感できる範囲内の「値」入り)を読んでおもしろい人ならおもしろく読めるでしょう。数字の頭の体操にはありでは。

  • ともぞぉ

    タイトルに惹かれ手に取った。身近な物理現象の解析を試みた本。割と熱心に数字を使って力学、運動を論じている。

  • takao

    坪井忠ニの「力学物語」から着想の大部分を得ているとしているだけあって、数学というより物理である。

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