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小説・読書生活

関戸克己

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784336045638
ISBN 10 : 4336045631
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2003
Japan

Content Description

古書店ふきだし堂で僕が入手した1冊の本は、奇妙な液体が入った「飲む本」だった…。表題作ほか、「生きている渦巻」など全4編を収録。早逝した天才小説家の遺稿集。綺想と笑いが渦巻く、幻想文学の極北。

Customer Reviews

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京極夏彦の盟友で、若くして亡くなった作家...

投稿日:2021/04/08 (木)

京極夏彦の盟友で、若くして亡くなった作家の唯一の書籍。新耳袋などの現代の怪談とも通じる怪奇色あふれる幻想文学で、とくに液体を飲むことで読めるという奇書が登場する表題作の作中に登場する不条理怪談の掌編が怖い。怖がっているうちにつぎの話にうつり、その話の怖さを消化できないうちにまたつぎの話が、と、どこまでも続くトンネルのなかにいるような心細さを覚える。

R さん | 埼玉県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 青蓮

    「小説・読書生活」「猫が嗅いだ匂い」「観光用虹発生装置」「生きている渦巻き」4編収録。ずっと気になっていた作品で漸く読めました。京極夏彦の百鬼夜行シリーズに登場する関口巽のモデルになっているのは有名な話。とても面白くて、あっという間に読了してしまいました。幻想小説とも、SFともとれる作風は、不思議な気持ち悪さ(褒めてます)があって素晴らしかったです。もうこの方の作品が読めないのは残念でなりません。もっと読んでみたかったな。表題作と「生きている渦巻き」がお気に入りです。

  • 藤月はな(灯れ松明の火)

    京極堂シリーズに登場する関口巽のモデルになった人の最初で最後の小説。読友さんの感想を拝見しなかったら知らなかったかもしれません。恋々さん、きっかけを作っていただき、ありがとうございました。時期が時期だったので酩酊感と眩暈、頭痛と座ってるのに後ろから墜ちていくような不安定さ、血が外へ流れていくような読書となりました。眩暈坂を登っていく時はこんな感じだろうか。のらくらと抜け出す非現実と現実が淡々と語られるので映像の一枚の絵画を見ているよう。京極夏彦氏の作品とも通じる部分もあったのがなんとも言えません。

  • かやは

    文章で表現されているからこそ楽しめる、前後の繋がりのない支離滅裂な描写。荒唐無稽な幻想文学のようだけど、何処か現実とリンクしているようにも感じられる。正直よくわからないんだけど、純粋に文章が美しくて好き。読んでいて興味深い描写が続くので、理解できなくても読み進められる。

  • あおさわ

    関口巽のモデルと知って手に取ってみました。シュールなストーリーのないストーリー。なぜかやたら味覚を刺激させられた気がしました;「読書生活」と「生きている渦巻き」が好きです。

  • 三柴ゆよし

    「京極堂シリーズ」の語り手、関口巽のモデルともいわれる人物、関戸克己の処女出版にして遺作。たしかに百閧站v作にも通ずるが、表題作や「生きている渦巻き」を読むかぎり、ボルヘスやコルタサルといった南米文学からの影響も見受けられる。関口巽の小説のタイトルに、たしか「眩暈」というのがあったはずだけど、本書はそんなめくるめく「眩暈」の世界を描いた作品集である。存命であったなら、一体どんな作品を物していたのだろう。つくづく残念だ。それにしても国書刊行会はやはり偉かった。

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