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武士の誕生 講談社学術文庫

関幸彦

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062921503
ISBN 10 : 4062921502
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2013
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
関幸彦 ,  

Content Description

草深い辺境から「都の堕落した貴族」を倒すために現れたのか、それとも武芸を生業とした貴族社会の一員だったのか―。近年活況を呈する武士論の二つの見方を統合し、「武士誕生」の道筋を描く。古代の蝦夷との戦争が坂東の地に蒔いた「武の遺伝子」は、平将門、藤原秀郷らによって育まれ、武家の棟梁たる源義家、頼朝らによって大きく開花した。起源と成長をめぐる新視点。

目次 : 序章 ある武士団のものがたり―烟田一族の盛衰(中世武士団烟田氏の世界へ/ 烟田氏のルーツ ほか)/ 1 怨乱―蝦夷問題の遺産(三善清行の防衛白書/ 蝦夷問題と新羅問題 ほか)/ 2 反乱―坂東の夢(「兵」の時代へ/ 王朝国家と軍事貴族 ほか)/ 3 内乱―棟梁の時代(兵から武士へ/ 国衙と武士 ほか)/ 終章 武士の発見(坂東の履歴/ 中世とは何か ほか)

【著者紹介】
関幸彦 : 1952年北海道生まれ。学習院大学大学院人文科学研究科史学専攻後期博士課程修了。日本大学文理学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • maqiso

    律令期の坂東は奥羽での蝦夷との戦争の基地とされ、戦後は帰順した蝦夷を抱えた。律令的な徴兵制が崩れると地方には兵を集められる軍事貴族が現れ、領主化が進む。領主間の諍いから忠常の乱が起こると、反乱を鎮圧した軍事貴族は中央から認められ、荒廃した板東で兵力を高めた。東国での地盤が弱かった源氏は王朝の権威を誇示し、前九年・後三年の役で武家の棟梁という役割を手に入れた。

  • るい

    武士の誕生を歴史の授業で習っても、よくわからない部分が多かった。突然現れたような印象を抱いていた。その詳細を知りたかったが、わたしにはこの本は高尚すぎて、わかりづらかった。歴史に詳しい歴史好きなひとが読めば、また新たな発見があるに違いない。

  • 有沢翔治@文芸同人誌配布中

    坂東(関東地方全域)を中心に、九世紀の蝦夷問題から十二世紀の鎌倉幕府の成立を描いています。そして最後に「なぜ武士が「発見」されたのか」つまり研究史としての「武士」を語っています。坂東に立脚しているため、純友の乱、平氏のゴタゴタなどは割愛してあります。  あくまでも坂東の武士たちがどう成長していったか、です。例えば『平将門』がどういう政権を作ろうとしていたかなどです。 https://shoji-arisawa.blog.jp/archives/51388267.html

  • こじこじ

    武士の誕生の流れのみではなく研究史もしっかり踏まえた上で述べられている。最終盤では戦前の研究史まで書かれておりかなり難解。一度読んだだけではすべてを理解するのは難しいと感じた。ただ単に武士の発生の歴史を述べるのではなくより大きな視点で書かれている。ただし1999年出版なので、源頼義義家が坂東と主従関係を結び率いて前九年後三年の役を戦ったとする見方は現在では否定されていることなど注意点はある。20年以上前の本を読むには相応の知識が必要で自分のようなすぐ忘れる素人は早々手を出してはいけないと感じる。

  • ymazda1

    国造制といった古来からの中央と地方との関係性とかを考えると、蝦夷や坂東での争乱は、戊辰戦争みたいな官軍賊軍チャンバラ的なイメージじゃなくて、もっと政治的なものだった気がする・・・そういう意味じゃ、地方で私腹を肥やした個々の下級官僚に求めるみたいなありがちなパターンではなく、本書のように「武士の誕生」を国策的に捉えるのは、あながち間違ってはいない気がする・・・ただ、桓武平氏高望流や嵯峨源氏についての相対的な史料の希薄性を考えると、貴種性の政治利用については、ホンマかな?って思ってしまうけど。。。

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