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日本精神史 上 講談社学術文庫

長谷川宏

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065303030
ISBN 10 : 4065303036
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

三内丸山遺跡に立つ一五メートルの六本柱から、思索の旅路は始まる。土器、銅鐸、仏像、物語、建築、絵巻、庭園など、あらゆる文化領域を渉猟し、精神の連続と変化を丹念に読み解く。縄文時代から江戸末期まで、美術・思想・文学に現れた精神のありさまを一望のもとにとらえた畢生の大作!上巻は縄文時代から鎌倉新仏教の誕生までを流麗な文体で描く。

目次 : 三内丸山遺跡―巨大さに向かう共同意識/ 火炎土器と土偶―土にこめられた美と祈り/ 銅鐸―弥生人の共同性/ 古墳―国王の威信/ 仏教の受容―霊信仰と仏像崇拝/ 『古事記』―その文学性と思想性/ 写経―漢字を尊ぶ/ 『万葉集』―多様な主題、多様な表現/ 阿修羅像と鑑真和上像―天平彫刻二体/ 最澄と空海と『日本霊異記』―求道と霊験/ 『古今和歌集』と『伊勢物語』―王朝の雅び/ 浄土思想の形成―仏を念じて極楽に往生する/ 『枕草子』と『源氏物語』―平安朝文学の表現意識/ 『今昔物語集』と絵巻物―庶民の世界へのまなざし/ 東大寺の焼亡と再建―乱世を生きぬく行動力/ 仏師・運慶―その新しい造形意識/ 法然と親鸞―万人救済の論理/ 『正方眼蔵』―存在の輝き

【著者紹介】
長谷川宏著 : 1940年生まれ。東京大学大学院哲学科博士課程修了。大学闘争に参加後アカデミズムを離れ、在野の哲学者として活躍。とくにヘーゲルの明快な翻訳で高く評価される。ヘーゲルの翻訳として、『哲学史講義』『美学講義』『精神現象学』(レッシング翻訳賞、日本翻訳大賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • KAZOO

    在野の哲学者の長谷川さんによる日本の精神史ということで全4冊ですが読み始めました。長谷川さんはヘーゲルについては第一人者であると思っています。数十年前にはかなりその訳本を読ませていただきました。この本では日本の美術と思想と文学を三内丸山遺跡から始まり「正法眼蔵」までをここでは解説されています。私はさらっと読んでいますが、再読する必要があると思っています。小西甚一先生の文学の「日本文藝史」全5巻に匹敵するのでしょう。楽しみが増えました。

  • R

    縄文時代から鎌倉時代に至るくらいまでのある種美意識の変遷を追ったもので、歴史書のようでもあり、文化史のようでもある。火焔型土器という美意識の眼ざめや、古事記、日本書紀にあるような伝説と物語、万葉集にある市井の歌という文化の萌芽を追いかけ、歴史とともに育まれてきた日本らしさが紐解かれていくのが楽しい。仏教の到来がもたらしたものを改めて知ることで歴史への理解が広がるようでよかった。枕草子と源氏物語の対比など、非常に興味深い内容にあふれていてよかった。

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