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かすみ川の人魚

長谷川まりる

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065257586
ISBN 10 : 4065257581
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

学校近くのかすみ川で見つけたのは…なんと、人魚だった!でも、ぜんぜん人魚らしくない人魚なんだけど。ぼくは、友だちの千秋といっしょに、その人魚をこっそり飼うことに。それから、人魚の「かすみ」と、ぼくたちの物語がはじまったのだが…。かわいらしくてちょっとコワい、人魚をめぐる少年たちの物語。講談社児童文学新人賞出身作家の異色作!

【著者紹介】
長谷川まりる : 1989年、長野県生まれ。東京都育ち。職業能力開発総合大学校東京校産業デザイン科卒。創作同人会「駒草」所属。「お絵かき禁止の国」で第59回講談社児童文学新人賞佳作を受賞、同作でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ☆よいこ

    児童書。小学5年生の秋、休み時間に小学校を抜け出してかすみ川沿いを散歩していたら人魚を見つけた。カスミ川はゴミや油が浮いた汚い川だったので、弱った人魚を小さな池に入れた。友達とふたりで人魚の観察をして世話をする。ところが、人魚が突然友達にかみついて、大けがをさせてしまう。▽食べるものが身体を作る。心も同じ「なにかを見たりきいたりすることは、なにかを食べることとおなじようなものだと思う。よく噛んで、飲みこんで、自分の体の中に入れるという意味では」▽良本

  • はる

    面白かった。ちょっと怖いけれど、先が気になって一気読み。既存の児童文学とは一味違う感じで新鮮。小学5年の大賀は、ある日、小川で人魚を見つける。どこか不気味な人魚だが、友達のいない大賀はこの人魚に強く惹かれ、こっそりと飼うことに……。かすみと名付けたこの人魚は果たして邪悪な存在なのか、それとも神聖なものなのか。謎が多く、ゾクゾクする展開。ホラータッチだが、少年の成長物語でもある。終章で明らかになる物語の真相は子供には難しいかもしれないが、郷愁を誘うラストは秀逸。

  • がらくたどん

    子どもの頃、僕は近所の汚い川で死にそうな生き物を見つけた。下半身は魚で上半身は人間ぽい、可愛いような恐ろしいような変な生き物。きっと人魚だ!友だちが少なかった僕が気のいい唯一の友達と一緒に人魚に霞川の「かすみ」と名を付け世話を始めるが、秘密の大発見に熱中する二人にとんでもない出来事が!古い伝説が今を生きる少年の時間とふっと交叉した瞬間がもたらす「底知れなさ」に少年の心の軌道がほんの少し変わった。生き物は体に入れたものでできている。食べ物だけでなく、聞く言葉や触れる想いから取り込む栄養で。多分、人も人魚も。

  • かな

    児童書で人魚ときいてほのぼのとした話を想像していた。読み始めは汚染されつつあるかすみ川で見つけた人魚を近くの裏山の池に移し飼うことに。ここまではよかったのだが、その人魚が友達の千秋に襲いかかり意識不明に。このあたりからホラーに。神様に捧げる人身御供、社に対する信仰心、呪い、ニュアンスも話も全く違うが高橋留美子さんの人魚シリーズが脳内イメージされ、最後は千と千尋のラストのイメージ。ぼくは友達をとるか人魚をとるかで悩む。その昔、人身御供になった、お姉さんは神様に噛みつき不老長寿に?

  • 東谷くまみ

    児童書なんだけど少し不気味というか…民俗学的なお話に児童書のエッセンスを散りばめたもの?こういうの新鮮。以前読んだ「テングノオト」より世界観は小さいけれど、こちらも伏線はきっちり回収されてるし、途中イライラすることはあったけど自分の欠点と向き合うことで友達との距離感を正していく大賀と底抜けにいいヤツ千秋の冒険&友情物語としても楽しめた。自分を守りたい…エゴを捨てるって難しいよね。大人になった大賀がカスミに想いを馳せるエピローグも切なさが溢れてて深い味わい。絵は吉田尚令さん、また雰囲気が違って良き😊🍀

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