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消失グラデーション 角川文庫

長沢樹

User Review :4.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784041012284
ISBN 10 : 4041012287
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2014
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

私立藤野学院高校のバスケ部員椎名康は、ある日、校舎の屋上から転落し、痛々しく横たわる少女に遭遇する。康は、血を流すその少女を助けようとするが、何者かに襲われ、一瞬意識を失ってしまう。ほどなくして目を覚ますと、少女は現場から跡形もなく消えていた!?開かれた空間で起こった目撃者不在の被害者消失事件。複雑に絡み合う青春の傷と謎に、多感な若き探偵たちが挑む。第31回横溝正史ミステリ大賞・大賞受賞作。樋口真由“消失”シリーズ。

【著者紹介】
長沢樹著 : 新潟県生まれ。2011年第31回横溝正史ミステリ大賞・大賞を、『消失グラデーション』で受賞しデビュー。以後、様々な媒体で作品を発表している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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叙述トリックが効いたミステリー小説。疑う...

投稿日:2021/04/18 (日)

叙述トリックが効いたミステリー小説。疑う余地を持たせない言葉選びに、まんまと騙されてしまいました。ほどほどにシリアスで、重い読後感が残りましたが、それだけに登場人物のその後がとても気になりました。続編があれば、ぜひ読んでみたいです。

さやか さん | 神奈川県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • W-G

    私は、ミステリ小説は起こる事件そのもので勝負して欲しい派なので、登場人物たちを放置した、読者に対するサプライズを売りにする作品は興味が一段落ちる。ただ、この作品に関しては、それだけと言い切れないものも感じた。むしろメインの大仕掛けは、途中でアレ?と思わされることも多く、あまり鮮やかには決まっていない。10代の内面描写や葛藤を、小説のためではなく、トリックを活かすために使ってやろうという心意気というか、そういうのが好印象。屋上のトリックなんかは、シンプルだけど上手いところを突いているようなすごく惜しい印象。

  • 🐾Yoko Omoto🐾

    第31回横溝正史ミステリ大賞受賞、2012「このミス」「本ミス」第6位作品。評価の高い作品だが個人的には肯定できるギリギリのラインという印象。ヒカルという人物の浮いた存在感が中途半端、消失事件が起こってからの検証がいい加減クドくて中だるみ、メイントリックについてのやり過ぎ感もまた更にクドく必要性を感じず。物語の前半で構築される作品の雰囲気や世界観、思春期の微妙な心の機微のリアルさ、緑の退部に関わる一連の真相など非常に秀逸な部分もあり読後感も良いだけになんだか「惜しい」「勿体ない」という印象が拭えない。

  • ちょこまーぶる

    「何だょ〜騙されたよ」と読後に思った一冊でした。読みながら単に女子学生が忽然と姿を消して、同僚がその謎を解決する学園ミステリーだろうと思っていたら。この展開は何なんだ・・・と頭の中がぐちゃぐちゃになり始めて、内容を整理しながら読み進めることが精一杯の状況になってしまいましたよ。でも、流石横溝正史ミステリー大賞受賞作だけあり、性同一性障害の問題も提起していたようにも感じる内容でした。それにしても、こんな高校に通っていたら、日々へとへとに疲れた状態になってしまうから勘弁してほしいですね。

  • Yunemo

    それにしても、自分の性癖をカミングアウトできるような高校生活なの(それができないからこの事件発生も理解)。葛藤と揺れの青春小説として、あるいはミステリーとして、どちらが主なの、との素朴な疑問を持ちつつ。全てが人間関係の難しさからくるもの。読者の最初の前提条件の思い違いから、あるいは思い違いを前提としての組み立て、「消失」という面からみて、この部分だけをフォーカスすれば、間違いなくミステリー分野。なんだか、このすっきりしない感覚はどこかで記憶に残ります。

  • あや

    消えた少女と残る謎。バスケ部を中心とした青春ミステリー。細部まで綿密に練られているというのが最初の印象。そして見事に騙されたというか、これは誰でも騙されるでしょ!と言いたくなるトリック。言われてみれば納得するけれども、なかなかずるいなぁ。でも青春ものということと、誰一人として嫌な奴がいないってことで、良しとしよう。これくらいのご都合主義は許容範囲。何となく最初から主人公の性格に一貫性がないことが違和感だったけれど、最後になる頃には、ちょっとあほっぽい所も、憎まれ口を叩くところも、可愛いもんだと思えた。

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