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ISBN 10 : 4831857432
Content Description
第一章は神楽研究の始まりになった備後の荒神神楽を取り上げて、伝承を維持してきたものとは何かを問い直す。第二章は神楽の神がかりに焦点を当てて、担い手である巫者の変遷を論じ、社会の変動と関連付けて検討する。第三章は石見の大元神楽を取り上げ、備後の荒神神楽と比較して伝承の維持・継承の状況を検討する。第四章は強固な伝承を維持してきた南信濃の霜月神楽の意味と機能を探る。第五章は神楽の近代を主題とし、東北の修験系神楽である大乗神楽を検討して近代の在り方を再考する。第六章は中国との比較の観点を入れ込み、「目連の能」を手掛かりに死者供養の神楽の考察を行う。第七章は神楽を研究の主題とすることとは何かを問い、学術研究に至る過程や、芸能の舞台化という近代の実践に着目する。第八章は神楽に関する研究方法が不安定なことに鑑み、今後の神楽研究の課題を提示した。
【目次より】
まえがき
第一章 伝承を持続させるものとは何か――比婆荒神神楽の場合
第二章 神楽の中の巫者
第三章 大元神楽の変容
第四章 湯立神楽の意味と機能――遠山霜月祭の考察
第五章 神楽の近代――大乗神楽の事例から
第六章 目連の系譜――死者供養の神楽
第七章「民俗藝術」の発見――小寺融吉の学問とその意義
第八章 神楽研究の再構築へ向けて
参考文献/図版クレジット
あとがき
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