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国鉄史 講談社選書メチエ

鈴木勇一郎

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065341964
ISBN 10 : 4065341965
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

"【""この国のかたち""を鉄路で描いた者たちの、栄光と蹉跌の全史】

かつて日本には、国家の所有する鉄道があった。
その組織は平時においては陸軍をしのぐ規模を誇り、列島津々浦々の地域を結びつける路線を構想することは、社会のグランドデザインを描くことそのものであった。
歴代の国鉄トップは、政治家や官僚たちは、そして現場の人々は、この巨大交通システムに何を託し、いかに奮闘したのか。
近代化に邁進する明治政府が新橋・横浜間を開設してから昭和末期に日本国有鉄道が分割民営化されるまで、「鉄道と国家」の歴史を一望する壮大なパノラマ!

【本書より】
日本の鉄道の歴史は大きく四つの時代に分けることができます。まず、明治時代の私鉄が主役だった時代、次に、日露戦争後に多くの私鉄を買収した政府が直営した時代、さらに、第二次世界大戦後、国鉄が公社化されて日本国有鉄道となった時代、そして現在のJRの時代です。
(中略)
本書ではこれから、日本の鉄道の歴史を、鉄道がいかにあるべきかというグランドデザイン、その実現のための経営体制、そしてそれを動かしてきた人物ということに焦点を当てて描き出していきます。それにあたって、この四つの時代区分という捉え方は、たいへん見通しをよくしてくれるので、これに従って議論を進めていきたいと思います。


【本書の内容】
プロローグ 「鉄道一五〇年」と国鉄
[第一部  「国鉄」形成の道程]
第一章 私鉄の時代(一八七二─一九〇六)
1.官設鉄道の誕生 
2.「鉄道の父」井上勝 
3.鉄道敷設法と私鉄の繁栄 
第二章 国家直営の時代(一九〇六─一九四九)
1.鉄道国有法の制定
2.「国鉄」の誕生
3.初代総裁後藤新平の組織作り
4.原敬と改正鉄道敷設法
5.国鉄ネットワークの充実
6.戦時下の苦闘とその遺産
[第二部 日本国有鉄道の興亡─公社の時代(一九四九─一九八七)]
第三章 「復興」の中で(─一九五五)
1.占領期の混沌
2.「公共企業体」の桎梏と総裁たち
3.組織と人々
第四章 「近代化」への邁進(―一九六五)
1.新しい時代の鉄道像
2.「改主建従」の夢
第五章 光と影の昭和四〇年代(─一九七五)
1.都市交通と国鉄の使命
2.効率化がもたらすもの
3.「政治主導」の時代
4.国会とストライキと債務と
第六章 再建の試みと崩壊(─一九八七)
1.「後のない計画」
2.分割民営化への道
エピローグ JR以後(一九八七─)

"

【著者紹介】
鈴木勇一郎 : 1972年、和歌山県生まれ。青山学院大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(歴史学)。専攻は日本近代史、近代都市史。現在、川崎市市民ミュージアム学芸員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ゲオルギオ・ハーン

    国鉄の歴史だけでなく、その前後の歴史も解説した一冊。客観的な視点に徹していて、ポイントを明確に示して解説してくれているので読みやすい。鉄道事業は国家の政策と深く関わるため、政治の影響を受けやすい。生まれたばかりの明治政府は金も技術もなく、鉄道網を整備するには民間の力を借りる必要があり、数多くの私鉄が誕生する。しかし、そのままにしては効率が悪く、国防上も適切ではないとされ、国家により運営することが目指されます。1906年には鉄道国有法が成立し、主要な鉄道は国家が運営するとされます。

  • りょうけん

    <符>  昨年2023年5月末に89歳で鬼籍に入った僕の父は,長く国鉄に勤めていた。分割民営化されてJRになる少し前に確か五十歳くらいで早期依願退職した。今ならJR四国の土讃線中村駅と高松駅の間を走る列車に車掌として乗務していた。(現在中村駅はJR線ではないらしい。ふむ・・・)   当時の僕(小中高時代 づっと自宅から徒歩で通った)はあまり列車に乗る機会は無く 列車内で仕事をしている父親を見たのは一回か二回だけであった。当時は列車内で乗客のキップを拝見して『切符切り』で小さな穴を開けていた。

  • アメヲトコ

    2023年12月刊。国鉄の歴史をその前後の時代も含めて概説した一冊。全国的なネットワークの整備が基軸で、大都市に偏重することなく国土の平等な発展を目指すという哲学には共感するところもありますが、いかんせん巨大組織過ぎるがゆえの縦割り構造や激しい労使対決、公社ゆえの国家の介入などの弊害を見ると分割もやむなしであったかと思います。その国鉄解体のとどめが田中角栄の発病(85年)であったというのが何とも。

  • ああああ

    たとえば、自動車をモチーフにした演歌より、鉄道が登場するもののほうがずっと多いともいいます。バスや飛行機といった他の交通機関に比べて鉄道は、地域の歴史や文化といった背景をより多く負っています。鉄道があることによる「存在効果」も他の交通機関に比べて高いでしょう。→「地方圏の鉄道との役割と課題」『脱炭酸社会に向けた都市交通政策の展開』

  • takao

    ふむ

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