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死んだ山田と教室

金子玲介

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065348314
ISBN 10 : 4065348315
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2024
Japan

Content Description

【本屋大賞2025ノミネート!】

青春と教室に囚われ続けている身に、なんて突き刺さる一冊。傑作です。ーー辻村深月

自分はなぜ生きているのか、自分はなぜ死なないのか、逡巡の中にいるすべての人へ。私がずっとデビューを待ち望んでいた新人の、ユーモアと青臭さと残酷さと優しさが詰め込まれた快作です。ーー金原ひとみ

【第65回メフィスト賞】
【本の雑誌が選ぶ2024年度上半期ベスト10第1位】
【第11回山中賞受賞】
【未来屋小説大賞第2位】
【王様のブランチBOOK大賞2024受賞】

二度と戻らない青春時代。
教室に響く声は生の証。

夏休みが終わる直前、山田が死んだ。飲酒運転の車に轢かれたらしい。山田は勉強が出来て、面白くて、誰にでも優しい、二年E組の人気者だった。二学期初日の教室。悲しみに沈むクラスを元気づけようと担任の花浦が席替えを提案したタイミングで教室のスピーカーから山田の声が聞こえてきたーー。教室は騒然となった。山田の魂はどうやらスピーカーに憑依してしまったらしい。〈俺、二年E組が大好きなんで〉。声だけになった山田と、二Eの仲間たちの不思議な日々がはじまったーー。


歴代メフィスト賞受賞者推薦コメント
死んでも終わらない山田の青春に、ぼくらは笑い、驚き、泣く。
(第21回受賞)佐藤友哉

くだらないのに楽しい。けれど、ほろ苦くて切ない。青春とは、山田である!!
(第49回受賞)風森章羽

最強を最強と言い切れる山田こそが最強で最高。
(第53回受賞)柾木政宗

こんな角度の切り口があったのかと驚かされ、こんな結末まであるのかと震えた!
(第59回受賞)砥上裕將

自分には経験がないはずの男子校での日々が、妙な生々しさで蘇ってきました。
(第61回受賞)真下みこと

ダサくて、眩しくて、切なくて。青春の全てと感動のラストに、大満足の一作。
(第62回受賞)五十嵐律人

校舎に忘れてきた繊細な感情を拾い上げてくれるような物語でした。
(第63回受賞)潮谷 験

【著者紹介】
金子玲介 : 1993年神奈川県生まれ。慶應義塾大学卒業。「死んだ山田と教室」で第65回メフィスト賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 夢追人009

    第65回メフィスト賞を受賞した笑いと涙の異色青春小説の衝撃作ですね。男子高校の夏休み明けの教室に2年E組の人気者の交通事故で死んだ山田の声が突然にスピーカーから聞こえてきて教師も生徒もぶっ魂げる。正統派のミステリーではなく幻想ファンタジーですが面白みの果てに苦しさ苦さが待ち受けていて男子の友情、永遠に生きる事の苦悩が心に突き刺さりました。この結末には賛否両論あろうかと思いますが結局はこうなるしかないだろうなとも思えましたね。奇想天外な筋立てで読ませる著者は今後大いに期待できますね。#NetGalleyJP

  • パトラッシュ

    SFファンタジーの形をとりながら、実は「死とは何か」という重いテーマを追求している。死んだはずの親友が生き返り昔と同じくバカ話できる話が実現したら、みんな大喜びするだろう。けれど彼は教室の声として話せるだけで、最初は楽しんでいた仲間も否応なく死について深く考えざるを得なくなる。ハイティーンの少年にとって相当辛い体験で卒業後は足を向けなくなり、甦った親友は動けない深い孤独に押し込められてしまう。最後まで気にかけてくれた友人の手で山田が本当の死を迎える結末は、人は永遠の生命を得る資格がないと訴えかけるようだ。

  • starbro

    第65回メフィスト賞受賞作ということで読みました。 本書は、山田憑依拡声器霊魂青春譚の佳作でした。もう一捻りあったら、なお好かったと思います。ファイア山田は、魅力的なキャラですが、成瀬ほど天下は取れないのではないでしょうか(笑) https://fireyamada.kodansha.co.jp/ 5月は、本書で読了です。

  • bunmei

    2年E組の太陽の様に中心的な存在だった山田が、8月29日に交通事故で死んだ。常に明るくて頭もよく、誰からも好かれる人気者の山田。そんな山田の死によって、鎮まりかえった教室。しかし突然、教室のスピーカーから山田の声が聞こえてくる。なんと成仏できない山田の霊が、スピーカーに乗り移ったのである。これはホラーかと思いきや、怖さは全くなく、悲しさに包まれるはずのクラスメイトの死が、男子高校生アルアルの、お馬鹿で遠慮がない物言いが各所に鏤められれる中、ファンタジー要素を絡めて、胸を打つラストへと導かれる青春群像劇。

  • Kanonlicht

    交通事故死した山田を悼む級友たちに、教室のスピーカーからその山田の声が聞こえてくる。声だけの存在になった山田と級友たちとの男子校ならではのおバカな交流が始まるも、級友たちが進級や卒業を迎えることでその関係性が少しずつ変化していく。会話部分のテンポが良く、茶化したりふざけたりのやりとりは、その場面が目に浮かぶ。そのぶん後半のギャップに胸が苦しくなった。軽妙な語り口につられてサクサク読んでいくと、近い人の死や友情の行く末といったテーマが潜んでいて、またそれが思い当たる節がありまくりで、ドキリとさせられる。

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