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裏金国家 朝日新書

金子勝

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784022952783
ISBN 10 : 4022952784
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
金子勝 ,  

Content Description

世襲支配、円安バブル、脱税と隠蔽…日本を蝕む「2015年体制」の正体に迫る。長年にわたって「裏金」をばらまき、都合の悪い言論を封殺し、縁故主義による仲間内資本主義がはびこる日本社会。民主主義を破壊し、国際競争力を低下させた背景には何があるのか。さらに、情報通信やエネルギー転換など、先端産業分野から取り残され、どんどん貧しくなっていく日本経済の構造的問題、そして迫りくる“カタストロフ”とは。負のらせん状階段を下り続け、腐敗しきったこの国の悪弊を断つ。

目次 : 第1章 「2015年体制」というディストピア(日本政治の腐った根っこ/ 「2015年体制」とは何か/ 世襲という病)/ 第2章 自浄能力なき隠蔽国家―腐敗が止まらない仕組み(検察の権力チェック機能も自民党の自浄能力も期待できない/ 国会審議で明らかになったことは何か/ 自民党内のアリバイ的処分と法改正/ 政治資金規正法改正の自民党案の欺瞞性)/ 第3章 裏金国家―国が腐るとはどういうことか(「惨事」便乗型資本主義/ 「国家的」な裏金作り/ 円安インフレと防衛費防諜の悪循環/ 投機マネーに狙われる国/ ずるずるとした滅び)/ 第4章 裏金国家の経済政策―仲間内資本主義日本(プーチン型権力を目指す/ リフレ派とMMTが日本経済を滅ぼす/ 政府の産業政策が衰退を加速させる)/ 第5章 ディストピアから脱する道―裏金を提供する者のためでなく困っている者のための政治へ(政権交代が必須/ 円安インフレと格差拡大を防ぐ/ 防衛費膨脹を止めてイノベーティブ福祉国家へ/ 地方衰退を食い止める/ いかにして少子化を食い止めるか)

【著者紹介】
金子勝 : 1952年東京都生まれ。経済学者。慶應義塾大学名誉教授、淑徳大学大学院客員教授。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。東京大学社会科学研究所助手、法政大学経済学部教授、慶應義塾大学経済学部教授などを経て、立教大学経済学研究科特任教授を歴任。専門は財政学、地方財政論、制度経済学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 1.3manen

    縁故主義による仲間内資本主義(クローニーキャピタリズム)は、衰退するほど、地域の政治支配は強化されていく(5頁)。裏金は民主主義国家を深い所で蝕む(21頁)。三代目が身上を潰す、では、5つの世襲政治家と世襲経営者の特徴が書かれている(45頁〜)。@過去の栄光にしがみつき、変化についていけなくなっている。A這いつくばって努力した経験がない。B家柄や縁故で私的な基準のため、私的な人間関係。C内部事情を優先し、ニーズを無視し不良品強要、潰れる前兆に。D会社を私物化。

  • どら猫さとっち

    昨年末頃から発覚した、自民党(に限らずと思うけど)議員による裏金問題。何故そんなことが起きたか。そして、自民党政権が何故日本を蝕むことになったか。それは「2015年体制」にあった。裏金あるいは世襲議員は、ディストピア国家である。そこから脱する方法が、本書にある。読み始めた頃、立憲民主党に続き自民党も新総裁が決まった。これでいいかわからないが、本書の提言を受け止め、現実に向けて実行することが必要ではないだろうか。

  • ろべると

    これまで多数の国民は、自民党こそが日本の舵取りを委ねられる唯一の存在だと信じてきた。経済成長を牽引してきた実績は誇るべきである。そこに驕りが生じ、イデオロギーの行き過ぎが専横を招き、裏で好き勝手を行う温床となった。経済の停滞に国民の不満が次第に高まり、裏金問題として噴出したのだ。本書は自民党政治を断罪し、政権交代を説く。しかし自民党の政治は功罪相半ばであり、今の野党に政権担当能力があるとは思えない。閉塞感が増す一方の日本の将来を委ねられる救世主などいない中で、この国難を切り開く道を考える参考にはなるかな。

  • templecity

    金子勝の著。安倍晋三の政治を徹底批判する。二世、三世議員の弊害。原発の否定。防衛力強化など。その背後に裏金があると指摘する。マスメディアにも圧力をかけ、国谷裕子、古舘伊知郎、岸井成格などが番組を下ろされたという。反対一辺倒の内容で、テレビでの論調と変わらないと感じた。

  • 小鳥遊 和

    金子が洞察(妄想?)した「ディープステート」並みの政治・経済・社会権力を活写。無能な世襲議員が2015年に「静かなクーデター」で集団的自衛権を閣議決定、裏金でつなぐ地域政治支配、経団連の献金を受け斜陽の重化学工業を税金で救済し円安で輸出を支える政策、官僚とメディアへの介入、裁判を支配したが検察支配に頓挫し裏金他の事案が流出。プーチンとオリガルヒの体制にも似る。防衛費は赤字国債をローンダリングして作った決済剰余金=裏金で支出。金子が示すイノベーティブ福祉国家への八策は良いが、相手を巨大に描きすぎていないか。

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