Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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• 小太郎

  読了日：2025/09/20

  金原さんの翻訳にまつわるエッセイ。以前に「翻訳家じゃなくてカレー屋になるはずだった」「翻訳のさじかげん」を読んで目の付け所や発想の転換が、流石売れっ子翻訳家だと感心していました。海外物を読む事が多いので翻訳の上手下手は気になります（原書を読んでるわけではないので、私にとっては読み易いかどうかが一番のポイント）でも同じ本を違う訳者で読むと、こんなに違うのかと驚いた事もあります。たまに短編を（長編は無理　笑）原書で読むと翻訳家の苦労が分かります。このエッセイも読みごたえ十分！★3.5

• くさてる

  読了日：2022/09/14

  翻訳の金原瑞人による翻訳、英語、日本語の表記と本の歴史などにまつわる様々なことについてのエッセイ集。個人的にはサリンジャーにまつわる部分がとても面白く、良かったです。

• Nobu A

  読了日：2024/09/30

  金原瑞人著書初読と思いきや、以前共著本を読了。22年刊行。翻訳に関するエッセイ集。法政大学社会学部教授兼翻訳家。80年代よりヤングアダルト部門に着眼し翻訳業を始めたとか。それだけに視点が新鮮で柔軟な発想を感じる。翻訳書600冊超には恐れ入る。そして、本人は謙遜しながらも翻訳論だけでなく英語教育もしっかり押さえている点が素晴らしい。やはり寺沢拓敬著「『なんで英語をやるの』の戦後史」と「ひつじ英語教育ブックレット」シリーズは必須。色々と普段思っている事が独り言で聴けて存外面白い。J.D.サリンジャー談義も乙。

• shoko

  読了日：2023/10/14

  英語教師であり翻訳家である著者による翻訳・表記・サリンジャーについてのエッセイ。力の抜けた文章で、読んでいて息抜きになった。／学校教育を終えて、微積ができなくても責められないのに、英語ができなくて責められるのはおかしい。と書いてあり確かに！と思った。英語を愛する著者にとっては、英語が商業的・国際的に幅をきかせるようになって、「英語は装飾も虚飾も、歴史的背景も社会的背景も切り取った、まさに伝達ツール」になったのが寂しいのか、感じると共に、私自身は英語をただの伝達ツールとしか見なしていなかったなと自覚した。

• shikada

  読了日：2025/08/02

  40年で約600冊の英米文学を和訳した翻訳家によるエッセイ。言葉ごとの癖の違いの話がおもしろい。英語で「Brother」というと「兄」「弟」どちらの意味も含む。原作者に「これは兄か弟か」と聞くと「考えてなかった」。同様に、日本語は「おじ」を父方・母方を区別しない言葉として使うが、それを区別する言語も。それから、古くから縦書き一本打法だった日本語に横書きを導入するときの苦労話。海外の横書き絵本を縦書きに無理に変換しようとして、絵を左右反転させたら利き手や「左の耳」って表現の整合性が取れなくなったり。

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