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聞き書 緒方貞子回顧録 岩波現代文庫

野林健

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784006033194
ISBN 10 : 4006033192
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「人の命を助けること」、これに尽きます―。日本外交史研究者として出発しながら、国連にかかわる仕事を続け、冷戦後には国連難民高等弁務官として難民支援を指揮した緒方貞子(一九二七‐二〇一九)。彼女を突き動かしたものは何であったのか。自らの人生とともに、日本を、そして世界を語りつくした回顧録の決定版。

目次 : 第1章 子どもの頃/ 第2章 学生時代/ 第3章 満州事変研究/ 第4章 研究と教育/ 第5章 国連にかかわる仕事/ 第6章 国連難民高等弁務官として(上)/ 第7章 国連難民高等弁務官として(下)/ 第8章 人間の安全保障/ 第9章 日本の開発援助を主導して/ 終章 日本のこれからのために

【著者紹介】
緒方貞子 : 1927年9月16日、東京生まれ。聖心女子大学卒。カリフォルニア大学バークレー校で政治学博士。外交史・国際政治学。74年に国際基督教大学准教授、80年に上智大学教授。76年に国連公使となり、78年に特命全権公使、ユニセフ執行理事会議長、国連人権委員会日本政府代表などを務める。91年より2000年まで第8代国連難民高等弁務官として難民支援を指揮。01年より「人間の安全保障委員会」共同議長、アフガニスタン支援総理特別代表などを歴任。03年より12年まで独立行政法人国際協力機構(JICA)理事長。2019年10月22日、逝去

野林健 : 1945年生まれ。一橋大学教授、東洋学園大学教授を経て、一橋大学名誉教授。国際政治経済学

納家政嗣 : 1946年生まれ。一橋大学教授、上智大学教授を経て、一橋大学名誉教授。国際政治・安全保障論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ケイ

    終戦が18歳の時。そんな日本人女性がつい最近迄国連で要職を次々と担われていたのだというのは日本の誇りだ。業績については再確認。勇ましい少女だった時代のことも知れたのが嬉しい。同期だった須賀敦子さんは、とてもインテリだったという印象に妙に納得。お転婆シャカリキの上流階級の緒方さんは三島小説に出てきそうだが、彼女は三島など挨拶だけで打ちまかせちゃうな。改めて思うのは国連を含む国際機関は廃れたなということ。事務総長も昔は立派だった。EU諸国がEU内だけで固まってきてしまったのも、一因としてあるかな。

  • ゲオルギオ・ハーン

    国際政治学者でもあり、国連難民高等弁務官やJICAの理事長などの大役を歴任され国際社会で活躍された緒方貞子女史の回顧録。以前からとても気になっていた方でした。読んでみるとリアリスト的な鋭く冷静な考えをもちながら、行動は現場主義で電光石火のような素早さと男が聞いてもハードな職務を精力的にこなす活力と体力には感服しました。また、難民の救済について、ただ物資を配るのではなく、軍とも連携し、難民の生活環境、コミュニティの再建の土台を整えることまでも含めた総合的な支援をしていたことも読んでいて興味深かったです。

  • 慧の本箱

    曾祖父に犬養毅、祖父に芳澤謙吉、父親は外交官の中村豊一。この環境の中で緒方貞子氏の根っこが育ちます。そしてそれは彼女の弛まぬ努力と洞察力で花開いたと思われます。本書を手にすると、国際社会の混沌とした渦の中で、彼女のエネルギッシュで軸のぶれないシンプルな理念「人の命をたすけること」を大前提に奮闘する様が語られています。それはある種スペクタクル物を手にしている時のような・・否それよりもっとダイナミックな感覚が引き起こされます。彼女の残した大切なものがきっちり引き継がれていますように。

  • Inzaghico (Etsuko Oshita)

    本書に一貫しているのは緒方の意志「人の命を助ける」、これだ。難民だろうが国内避難民だろうが、人間の命に重い軽いはない。そのためにどうすればいいか、規則でできないのなら規則を変えるまでだ、と実践主義、リアリズムでことに当たった。できない理由を並べるのではなく、どうしたらできるのか、を考えるのだ。そして現場を大切にした。自ら戦地に赴き、加害側の親玉に直談判することも辞さなかった。本人によれば、頭より先に体が動くのだという。アフリカ、とくにルワンダ虐殺で思うような活動ができなかった苦悩も明らかにしている。

  • ケン五

    およそ世の中にはあちらを立てればこちらがたたず的な事案が多いが、難民問題などその最たるものではないだろうか。緒方さんは淡々と語るが、苦難も並大抵ではなかったことでしょう。批判や反論を受けつつも柔軟に今できることに邁進する緒方さんの歩みに、ただただ敬服するのみ。これからの日本に必要なことは多様性。コロナで同調性が高くなっている今こそ多様性を受け入れる柔軟性や寛容さ、感性を磨いておきたい。

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