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ナポレオン四代 二人のフランス皇帝と悲運の後継者たち 中公新書

野村啓介

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784121025296
ISBN 10 : 4121025296
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

18世紀末、コルシカ島出身の一軍人から皇帝にのぼった英雄ナポレオン。父帝に憧れ軍功を焦るが、病のため夭折した2世。二月革命を経て大統領に当選、その後クーデタで皇帝となった甥の3世。帝政復興の期待を背負うも、英兵として赴いた戦地で落命した4世。二組の父子、そして一族は栄華と没落という数奇な運命を辿る。革命と激変の時代に「ナポレオン」はどう生き、民衆に求められたか。ボナパルト家から近代史を読む。

目次 : 序章 ナポレオンの家系/ 第1章 皇朝の創設者―ナポレオン一世/ 第2章 ドイツ貴族になったナポレオン―ナポレオン二世/ 第3章 囚人から共和国大統領、皇帝へ―ナポレオン三世/ 第4章 帝国復興の期待の星―ナポレオン四世/ 終章 その後のボナパルト一族

【著者紹介】
野村啓介 : 1965年、福岡県生まれ。90年、九州大学文学部史学科卒業。96年、ボルドー第3大学史学科第3期課程専門研究課程修了、DEA取得。97年、九州大学大学院文学研究科史学専攻博士後期課程単位取得退学。鹿児島大学法文学部助教授、東北大学大学院国際文化研究科助教授を経て、2007年より東北大学大学院国際文化研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • skunk_c

    英雄であり皇帝であるというナポレオンという「記号」をひとつの物差しとした19世紀フランス史というべき書。もちろん著名なT・V世だけでなく、夭逝したU・W世の簡潔な評伝としても面白く、特に後者は知らないことだらけで興味深かった。一方フランス革命後の政治動向も取り上げられ、ポピュリズムと言ってもいいほど民衆の「気分」が政治に反映されているなという印象。特に国民投票によって皇帝となったふたりのナポレオンに対する国民の期待とその裏返しの非難が、ボナパルト一族の運命を翻弄していく様子がよく分かる。新鮮な視点だった。

  • trazom

    確かに、ナポレオン2世や4世のことなど、何も知らなかった。更に、ナポレオン3世に対しても、陰謀家の側面や、普仏戦争敗戦の負の印象が強かったが、この本を通じて、ウィーン体制の国際秩序に抗してイタリアやルーマニアの国民国家形成に果たした役割や、二度のパリ万博と産業振興など、その歴史的意義を再認識できた。絶対王政→フランス革命→第一共和政→第一帝政→王政復古→七月王政→二月革命→第二共和政→第二帝政→普仏戦争→第三共和政という激動の歴史を通じて、ナポレオンという「記号」が、常に、伏流水となっていたことがわかる。

  • rokubrain

    皆、フランスは故国としながらも生涯生活の地としてはフランス国に全く収まらず極めて複雑。 単純化すると、1世、3世は皇帝として活躍期はフランス拠点だったといえるが、その子たち2世、4世はドイツであり、イギリスであり他国との関係の方が深い。 歴史背景を知ると”皇帝”は時代の要請のようでもあるけれど一方で、その称号は行き過ぎているようにも感じる。 英語にすると同じ"エンペラー"となる我国の天皇が、千代に八千代に~と幾星霜を超えてきて今に至るのとは大きく印象が違う。フランス国でなくフランス人の皇帝。

  • 六点

    一代の梟雄、ナポレオン・ボナパルトによって19世紀の欧州を席巻した一族とフランスの物語である。世界史的英雄であるナポレオン1世、そして「フランス国民の皇帝」として最近やっと再評価されつつあるナポレオン3世の二人の皇帝と、それぞれの息子、ライヒシュタット公とナポレオン4世、それぞれが悲運に倒れたのであるが、それぞれ天寿を全うすればもう少しフランスは安定した国家になり、WWUでドイツに蹂躙されることもなかったのではないかと妄想した。レティツィア皇太后とウージェニー皇后の長い余生は実に哀れを催したことであるよ。

  • かんがく

    一般的に有名な一世・三世だけでなく、それぞれの息子である二世・四世にも注目した珍しい本。「ナポレオン」がフランス史において大きな意味を持っていることがわかった。

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