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物語としてのケア ナラティヴ・アプロ-チの世界へ

野口裕二

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784260332095
ISBN 10 : 4260332090
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2002
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

社会構成主義によるケア論の革新、「ナラティヴ」の時代へ。ナラティヴ。このたった一つの言葉が臨床の風景を一変させた。「精神論vs.技術論」「主観主義vs.客観主義」「ケアvs.キュア」…二項対立の呪縛を超えて、「新しいケア」がいま立ち上がる。

目次 : 第1章 言葉・物語・ケア/ 第2章 物語としての自己/ 第3章 物語としての病い/ 第4章 外在化とオルタナティブ・ストーリー/ 第5章 「無知」のアプローチ/ 第6章 リフレクティング・チーム/ 第7章 三つの方法/ 第8章 新しい専門性/ 第9章 ナラティヴ・コミュニティ/ 第10章 物語としてのケア

【著者紹介】
野口裕二 : 1955年千葉県生まれ。北海道大学文学部(社会学専攻)卒業、同大学院博士課程単位取得退学。東京都精神医学総合研究所で都立松沢病院ソーシャルワーカーを兼務しながら、アルコール依存症、セルフヘルプ・グループなどの臨床的研究をおこない、その後、東京都老人総合研究所で、高齢者のソーシャル・サポートなどの日米比較研究をおこなう。現在、東京学芸大学教育学部教授。専門は臨床社会学、医療社会学。医療、看護、福祉などの社会学的分析にとどまらずに、現場で使える社会学、現場に役に立つ社会学を目指している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • アキ

    言葉が世界を形作る。語りと物語は相互的で連続的な関係を持つ。自らの生を物語として捉えると、状態は識別される。患者と治療者の説明モデルの違いがあると理解が困難になる。ナラティブ・アプローチとは新しい物語としての自己の構成を目標とする。ホワイトのユニークな結果も、グーリシャンの無知の姿勢も、アンデルセンのリフレクティング・チームもそれぞれドミナント・ストーリー、聞き手の姿勢、語り手と聞き手のメンバーシップにより方向付けられる。重要なのは、患者の説明モデルを引き出すことが始まりなのである。目から鱗のアプローチ。

  • 臨床心理士 いるかくん

    ナラティヴ・セラピーについて書かれた物は多いがどれも難しく、これといった入門書は少ない。「ナラティヴ」という概念が理解しがたいのは従来のセラピーという枠組みを超えていること、もともとが社会構成主義というこれまでの社会学を見直す観点が出自であること、文化人類学やフェミニズム、果てはフーコーの権力論に話が及ばざるを得ないなどの理由があると思われるが、本書はそのあたりを実にわかりやすく解き明かしてくれている。医療(特に精神科領域)や介護の現場、あるいは心理臨床に携わる人たちに薦めたい。思考の転換を促す好著である

  • buuupuuu

    ナラティヴ・アプローチは、語りや物語に着目する。というのも、物事についての語り方や語られたことが、物事への対処の仕方を規定するからだ。語り方や物語は、文化や個人の経験や人間関係などによって、複合的に出来上がるものとされている。しかし、そのような物語に問題があって物事への対処を難しくしているときには、新しい物語が作られなければならない。このとき、新しい物語は、力関係を背景にして押し付けられた物語であってはならない。それは個人の経験を尊重し、共同での対処を可能にするような、共有可能な物語でなければならない。

  • かえるくん

    「社会構成主義」つながりで。出会えたことに感謝したい本。福祉に携わる職業人としての自分にとっても有益な内容だったし、なぜワークショップなのか?という自分の生き方にかかわる問いへの回答にもなっていた。「ナラティブ・アプローチは、語りの無限の可能性に開かれている。したがって、やっと手に入れたオルタナティブ・ストーリーがいつの間にか新たなドミナント・ストーリー(支配的な物語、問題の染みこんだストーリー)になって、そのひとを抑圧し支配してしまう可能性に対しても敏感になる。そのような場合は、再度、語り直しをする以外

  • ryo

    ナラティブアプローチについてとてもわかりやすく書かれている

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