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感触的昭和文壇史 講談社文芸文庫

野口冨士男

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062903547
ISBN 10 : 4062903547
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2017
Japan

Content Description

昭和初期、学生時代に新感覚派の影響を色濃く受けた青年は、やがて縁あって雑誌編集者となり、作家たちと身近に接する多忙な日々を送りはじめた。志半ばで文学から遠ざかる友人を見つづけてきた半世紀を愛惜をこめて回想するとともに、激動の時代に流され翻弄された文壇の実像を余すところなく描ききった作家・野口冨士男最晩年の記念碑的労作、初の文庫化。

目次 : 第1章 芥川龍之介の死/ 第2章 新感覚派から新興芸術派へ/ 第3章 プロレタリア文学とその周辺/ 第4章 いわゆる「文芸復興」期/ 第5章 昭和十年代の様相/ 第6章 昭和二十年代の文学/ 第7章 昭和三十年代以後

【著者紹介】
野口冨士男 : 1911・7・4〜1993・11・22。小説家。東京生まれ。慶應大学予科中退後、1933年、文化学院卒業。紀伊國屋出版部に入社、「行動」の編集に携わり、徳田秋声の「あらくれ会」にかかわる。40年、最初の著書『風の系譜』を刊行し、船山馨、田宮虎彦らと「青年芸術派」を結成、時流への抵抗を意図する。44年、横須賀海兵団に応召。45年、ひどい栄養失調で復員。この体験がのちに『海軍日記』となる。65年、15年をかけた『徳田秋聲傳』刊行。翌年、毎日芸術賞受賞。84年から88年まで日本文藝家協会理事長を務める。主な著書に『わが荷風』(読売文学賞)、『かくてありけり』(読売文学賞)、『なぎの葉考』(川端康成文学賞)、『感触的昭和文壇史』(菊池寛賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 佐島楓

    古本まつりで購入。文士、また編集者としてさまざまな作家と交流があった著者。その視点から語る昭和文学史。戦前から戦後まで生き抜いてこられたので、凄く説得力がある密度の濃い文章。エッセイが混じるがそこに登場するかたがたも文学史に名を遺すような作家、今では読まれなくなってしまった作家、それぞれに活き活きと描写されていて、貴重な文献である。著者のことを存じ上げなかったので、入手できる限りは読んでみようと思う。とてもクレバーな印象を受けた。

  • yoyogi kazuo

    「感触的」というだけあって、自らが当事者として関わった戦時下の文学運動について、自分が書き残さなければ歴史の中に埋もれてしまう、という使命感をもって書かれていることが伝わってくる。文学者ならではの表現に唸らされる箇所も多い。当然ではあるが平野謙についての言及が多い。野口がこの本を書いた時点で平野は既に亡くなっているが、平野とは個人的にも色々と関係があったようだ。国家(軍部)による言論統制が強まった昭和15年頃からの戦時下の文壇情勢についての記述が最も詳細で迫力がある。

  • rbyawa

    k004、紀伊国屋『行動』の編集者になった辺り、戦後の「無頼派」に関しての辺り、それと…うーん、文芸復興期は多少読めたものの基本的に「純文学から外れることによって人間は苦痛を覚える」という指針で全てが語られていてところどころぞくぞくした、有名な資料本が多いので結構読んでいたけどちょくちょく趣旨が違う気が…。それと大正文学研究会ってのが素人だけを集めた集団だったというのを懇切丁寧に解説してくれてありがとう…おかしな内容だと思ってたんだ…。まあでも全体的には「純文学を至上とする見慣れた改竄文学史」だったかな。

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