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ISBN 10 : 4582206409
Content Description
平凡社創業100周年記念出版
本書のねらい
日本の近現代芸術の100年、および国際化の現代を考えるとき、幕末から明治の開国以後、西洋文化を摂取したモダニズムの前衛的な芸術と、伝統を重んじ継承する日本的な芸術の両様の展開を踏まえることが重要である。
本書では、そうした点を考慮し、洋画と日本画、前衛と伝統、画壇と在野、批評と市場など、日本独自の二重構造のなかで展開してきた芸術を考察・検証する。広く日本の20世紀芸術の多様性を紹介することが、これからの新たな日本現代芸術史の方向を探ることになる。
本書のタイトルは「美術」とせず「芸術」とした。〈絵画〉〈彫刻〉〈版画〉〈工芸〉を中心としながらも、上記のジャンルに加え、〈挿絵・イラスト〉〈写真〉〈書〉〈いけばな〉〈ミュージアム建築〉〈デザイン〉〈実験映像・アニメーション・マンガ〉〈パフォーミング・アーツ〉などの項目を設定している。視覚芸術全般にわたり、それらの相互のかかわりのなかで展開してきた歴史的な流れを捉えようとするものである。
目次
刊行にあたって
酒井忠康
序章
プロローグとしての
日本近代美術史
塩谷 純
1章
モダニズムと古典
大谷省吾
2章
戦時下・占領下の美術家たち:
不屈の創造精神
杉山悦子
3章
伝統の継承と新しい創造力
橋 秀文
4章
反絵画・反彫刻からの展開
物質から不在へ
光田由里
5章
1970年代美術における
個と集団の論理
中井康之
6章
ポストもの派の台頭から
バブル崩壊まで
村田 真
7章
バブル崩壊と
景気後退の時代の美術
半田滋男
終章
2000年代の表現とは
半田滋男
100年芸術年表
橘川英規
作品リスト・人名索引
本書の特色
日本の20世紀芸術を1巻でまとめた全集。 現代芸術の前史である近代(明治・大正)を序章とし、1930年代以降を10年ごと7章で構成、その10年間の芸術的動向をジャンル横断的に俯瞰することで時代の特徴を探った。
20世紀の視覚芸術ジャンル全般を把握できる。
研究者による最新の研究成果を反映。
日本近現代芸術の事典となりうる内容をもつ。各章ごとに、章解説と名鑑的作家解説・代表作のカラー図版を中心に組み立て、各時代の主要事項コラム(各章10本前後)を掲載。
名作鑑賞に適う的確な大きさのカラー図版を掲載。
読者の次へのステップとなる文献の紹介が充実。
巻末に100年芸術年表・作品リスト・人名索引を付す。
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