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彼女が探偵でなければ

逸木裕

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784041134771
ISBN 10 : 4041134773
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2024
Japan

Content Description

森田みどりは、高校時代に探偵の真似事をして以来、人の〈本性〉を暴くことに執着して生きてきた。気づけば二児の母となり、探偵社では部下を育てる立場に。時計職人の父を亡くした少年(「時の子」)、千里眼を持つという少年(「縞馬のコード」)、父を殺す計画をノートに綴る少年(「陸橋の向こう側」)。〈子どもたち〉をめぐる謎にのめり込むうちに彼女は、真実に囚われて人を傷つけてきた自らの探偵人生と向き合っていく。謎解きが生んだ犠牲に光は差すのか。痛切で美しい全5編。

【著者紹介】
逸木裕 : 1980年東京都生まれ。学習院大学法学部法学科卒。フリーランスのウェブエンジニア業の傍ら、小説を執筆。2016年『虹を待つ彼女』で第36回横溝正史ミステリ大賞を受賞し、デビュー。22年「スケーターズ・ワルツ」で第75回日本推理作家協会賞“短編部門”受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • パトラッシュ

    人の心は簡単にわからないが、放置すれば誤解が誤解を呼び暴走へ突き進んでしまう。現代人にはよくある話だが、深く考えて真実を追求する森田みどりが探偵でなければ、少年たちは取り返しのつかない道へ突き進んでいた。彼女のおかげで彼らは父親の真実を知り、詐欺に加担せずに済み、殺人を犯す寸前で止め、逆差別を作り出した事実に向き合った。みどり自身はそんな自分を父に似ていると忌避していたが、最終編で父もまた同様に人を救っていたと知り自分は間違っていなかったのを悟る。みどりが人を救い、自分も救われる物語が深い感動をもたらす。

  • 青乃108号

    長編だとばかり思っていたら短編集だった。興信所主婦課長の事件ファイル。5編収録。主婦でありながら探偵という特殊な職業に「取り憑かれた」主人公が、それぞれが何物かに「取り憑かれた」5人の人生に遭遇し何らかの解決を見いだしていく、という話。タイトルは魅力的だが、やや内容にそぐわない感が拭えない。探偵でなければ、何だというのだろう。問題は解決しませんでした、か?当たり前過ぎるじゃないか。先に書いた「興信所主婦課長の事件ファイル」の方がよっぽど内容にふさわしいと思うのだが。でもこのタイトルじゃ売れないだろうな。

  • hiace9000

    主人公は探偵・森田みどり。分からないことや謎、どこか違和感のあるひっかかりは解明せずにはいられない―。家庭を持ち二児の母となってもその衝動は抑えきれない。探偵として有意な「能力」は、自分ではどうしようもできない「特性」ですらある。探偵小説ではカリスマ的探偵の孤高性を強調するものは多い。だが今作では探偵である自身の持つ特異な能力とそれよって説いてはいけない秘密=真実を暴いてしまうことが招く結末に焦点を当てる。連作の短編、視点人物を変えていくことも主人公の造形に奏功している。探偵小説では出色の作品だと思った。

  • 美紀ちゃん

    森田みどりの父の会社、サカキ・エージェンシーに女性探偵課がある。そこの初代課長。 部下は5人。 浮気調査の8割は女性からの依頼。 これからは女性探偵が会社の核になると言った父。人気部署に。 ゴールドリーディング→その場で相手の素性や心の動きを言い当て、信用を得るテクニック。 「縞馬のコード」は、ちょっと恐ろしいと、思った。 知らないうちに自分がネット犯罪を犯しているかもしれない? クルド人については、全く知らなくて、そんなことが!と驚いた。 漆は、アレルギーの人は、大変。 このシリーズ、続きそう。

  • hirokun

    ★4 五つの短編集で、各作品にそれぞれのテーマが設定されており、社会派から親子関係まで幅広い。推理小説の範疇に入る作品なのだろうが、ヒリヒリ感はなく、何かしらほっとした安らぎを伴いながらの読書が出来た。文章、ストーリーに必要以上に凝ったところもなく素直に表現されており、頭にサッと入ってくる感じは実に心地よい。

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