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日本の軍歌 国民的音楽の歴史 幻冬舎新書

辻田真佐憲

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784344983533
ISBN 10 : 434498353X
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2014
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

軍歌は、日本史上、最も国民の心を掴んだ音楽だ。初めての軍歌「来れや来れ」が登場した一八八五年から終戦の一九四五年までに作られた曲は一万超。軍歌は、政府にとって国民を戦争に動員するための道具であり、国民には最も身近な娯楽、レコード会社・新聞社・出版社には、確実に儲かる商品だった。誕生から末路まで、史上最大の大衆音楽の引力に迫る。

目次 : 第1章 軍歌の誕生 エリートたちの創作/ 第2章 軍歌の普及 国民的エンターテインメント/ 第3章 越境する軍歌、引きこもる軍歌/ 第4章 軍歌の復活 「軍歌大国」への道/ 第5章 軍歌の全盛 「音楽は軍需品なり」/ 第6章 戦後の軍歌、未来の軍歌

【著者紹介】
辻田真佐憲 : 1984年大阪府生まれ。慶應義塾大学文学部卒業後、同大学大学院文学研究科修士課程中退。中学生の時から世界中の軍歌を収集し、大学生の時にその成果をまとめたウェブサイト「西洋軍歌蒐集館」を開設。以後、独立研究者として「軍歌を中心とした、世界のプロパガンダ」を研究テーマとする。国際学会からテレビ・ラジオまで様々な場面で軍歌の情報を発信。近年は自ら軍歌CDの復刻にも取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • mitei

    今の歌謡曲の原点に軍歌ってなるんかな?と思った。

  • ころこ

    テクストによる再現性が劣るので音楽は本が出版され辛いことに重ねて、軍事という音楽の負の側面にあえて光をあてた戦略性に感服します。言われてみればその通りという批評性とシンプルなタイトルのどぎつさの(アン)バランスも露悪的で著者らしいと思います。近著の『新プロパガンダ論』に連なる方法論は一貫しており、メディア論のシリーズとして読むことが出来ます。あえて言うと、歌詞と制作の周辺事情の比較文化的な側面が語られるのみで、集団的な作業や規律に音楽がどの様に有効かという様な曲に対するアプローチが不足しています。

  • ヨーイチ

    軍歌とか軍隊が好きな訳では無い。自分には無縁の物と思っている。但しこれとても歴史、風俗の一部であり、知っておいて損は無い。「軍歌はエンタメ」ってのが著者の売りなのだが、正直よく分からなかった。小生としてはエンタメだとしても「その理由」の方に興味がある。色々考えさせられた。そういう意味では面白かった。無理筋で言うと「曲が欲しかった」(笑)。「歌」ってのは聴く物と言うより「一緒に歌う物」だったという事を思い出した。昔は結構「一緒に歌う」機会があった。ましてや戦前はもっと多かった筈だ。続く

  • しゅん

    1945年に至るナショナリズムが明治から綿々と連なってること、国粋主義の西洋由来であることが「エンタメ」としての軍歌からクリアに見える。20代でよくここまで調べて、マニアックに終わらせずに書いたものだと素直に思う。『父よあなたは強かった』の「泥水すすり草を噛み」というリリックを読んで米国士官が反戦歌だと勘違いしたエピソードは、日本文化が「飢餓」や「我慢」にポジティブな価値を与えてることの非普遍性(別に当たり前じゃないこと)を証明してるようで面白い。

  • やまやま

    音楽を用いて列強に負けない日本というナショナリズムを鼓舞するという、外山正一と伊沢修二の目論見は見事に成就したようにも思えるが、目論見ですべては動かないこと、また歴史の淘汰力の強いこと、などを鑑みると、歌い継がれる契機はその歌に「共同体の利益があった」というまとめは理解しやすい。政治と音楽のつながりは他著でも丁寧に述べられているが、軍歌は戦争の遂行に役立つという意味合いが特に日本語の歌詞とのつながりで感じられた。英米撃滅の歌は洋楽史のバッドエンドと著者ならではの解説である。

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