Books

魚で始まる世界史 ニシンとタラとヨーロッパ 平凡社新書

越智敏之

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784582857405
ISBN 10 : 458285740X
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2014
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

十八世紀農業革命以前、西洋の食の中心は肉ではなく魚であり、中世盛期のキリスト教社会では、一年の半分を魚を食べて過ごした。その魚への巨大な需要が、遠く海を越える航海を、漁猟と保存の技術革新を、都市の殷賑を、自由と独立の精神を、ヨーロッパ近代をもたらした。ニシンがハンザとオランダの繁栄を築き、塩ダラが大航海時代の幕を開けた。魚で見る世界史!

目次 : 第1章 魚と信仰/ 第2章 フィッシュ・デイの政治経済学/ 第3章 ニシンとハンザ、オランダ/ 第4章 海は空気と同じように自由なのか?/ 第5章 タラから始まる世界史/ 第6章 タラの漁師は自由にする/ 第7章 魚はどんなふうに料理されたのか?

【著者紹介】
越智敏之 : 1962年、広島県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科英文学専攻修士課程修了。現在、千葉工業大学准教授。専攻、シェイクスピア、アメリカ社会(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • Miyoshi Hirotaka

    ニシンもタラも北の魚で、わが国では北海道開拓後の商品だが、ユーラシア大陸の反対側では早くから世界商品の地位を獲得、歴史の陰の主役を演じてきた。ニシンの回遊時期はキリスト教国で肉食を断つ時期に重なり、教条的にも経済的にも合理的だった。また、ニシンの群来は不定期に変化するので、航行の自由、領海、経済水域など今の権益の基になる概念が形成された。一方、タラ漁に必要な遠洋航海技術と船団を動員する組織力は海軍力や海上覇権の形成に直結、大航海時代の礎となった。また、調達、加工、保存、物流の機能は国の栄枯盛衰を左右した。

  • ようはん

    ニシンとタラがキリスト教文化を含めたヨーロッパ史に与えた影響はかなり大きいという話であるがイギリスの清教徒革命はチャールズ1世のニシン漁を巡る国際関係の立ち回りの失敗が革命の一要因となっている。また漁業=いざという時の海兵の育成場であり、漁業の衰退がその国の海軍力の弱体化に繋がるという視点は意外。近世ヨーロッパ史や初期アメリカ史に弱いせいかやや難解な所もあったのでこの辺りは勉強が必要に感じる。

  • イノ

    ニシンとタラから見た紀元前から中世までのヨーロッパ。 キリスト教の根本まで関係したり、四体液説の考察が面白かった。 巻末にはレシピも付いてる。 タラ戦争の事を知りたくて読んだけど、 近代は載ってなかった><

  • スプリント

    副題にあるとおりヨーロッパにおけるニシンとタラ漁から世界史をとらえた本です。シェークスピアの作品でとりあげられている魚の表現から当時のニシンとタラの扱いや食生活・文化を類推するなど着眼点が面白いです。キリスト教圏にフィッシュ・デイという慣習があることを本書ではじめて知りました。

  • ハッピーハートの樹

    良好な漁場の確保、そして漁業の技術や、取った魚を調理・保存するための技術が、国の発展に大きく関わっていた。言われてみれば当たり前かもしれません。資源があって、その資源を生かす技術をもっていること。それは現代でも変わらないですもん。生きるためには、まず食べること。魚食に宗教的な意味合いも生まれたなら、それを豊富に持っている海を支配することは大きいです。結局この星は海の星なんでしょうね。最後に出てきたニシンのパイ。美味しいのかな。魔女の宅急便で出てきましたよね?この本のレシピでは美味しく作れる気がしませんよ。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items