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夜這いの民俗学・夜這いの性愛論

赤松啓介著

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480088642
ISBN 10 : 4480088644
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2004
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

筆下し、水揚げ、若衆入り、夜這い…。ムラであれマチであれ、伝統的日本社会は性に対し実におおらかで、筒抜けで、公明正大であった。日本民俗学の父・柳田国男は“常民の民俗学”を樹ち立てたが、赤松は、「性とやくざと天皇」を対象としない柳田を批判し、“非常民の民俗学”を構築し、柳田が切り捨ててきた性民俗や性生活の実像を庶民のあいだに分け入り生き生きとした語り口調で記録した。『夜這いの民俗学』『夜這いの性愛論』の二冊を合本した本書は、性民俗の偉大なフィールド・ワーカー赤松啓介のかけがえのない足跡を伝える。

目次 : 『夜這いの民俗学』(夜這いの民俗学/ 夜這いの性教育(ムラの仲間組織/ 子供の遊びと性/ 現役兵としての仲間組織 ほか))/ 『夜這いの性愛論』(ムラの性愛論(マツリとムラの性/ 農作業と性民俗/ 筆下し、水揚げ ほか)/ マチの性愛論(場末の性生活/ マチの夜這い習俗/ 口入屋のしくみ ほか))

【著者紹介】
赤松啓介 : 1909年、兵庫県生まれ。2000年逝去。専攻は民俗学、考古学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • GAKU

    今まで私が漠然とイメージしていた「夜這い」と言うものと、実態は全く違っていた。村という共同体としての風俗や風習として、「夜這い」は生活に根ざしていたのだなと感じた。「処女」、「童貞」、「貞操」などの「道徳観」というものはこの当時全くなくて、性に対して大変大らかだったのですね。

  • てんちゃん

    農村やマチの貧しい人々の性についてのレポート。著者である赤松さんは反柳田國男的な民俗学者なのですが、自身が社会の下層に入り込んで暮らした実体験をもとに書いており、エロお爺ちゃんの騙り的な雰囲気もあっておもしろい。赤松氏は戦中に治安維持法違反で収監されたこともある活動家であり、社会の下層の人々に向ける眼差しが温かい。明治維新の以前は日本の性は開放的で夜這いは当たり前。女性も性を楽しんでいた。女性のたくましさに敬意を持っており商家で女性の果たした役割も掲載。エロ話満載の中に女性への敬意も払われている。

  • gtn

    明治以降持ち込まれた偏狭な倫理観により性習俗を無視した柳田國男を軽蔑する著者。夜這いの実態を観察するのみならず、自ら経験した著者の言葉には説得力がある。肉体労働であった農業の機械化により、夜這いが娯楽、息抜きの対象外になったと著者は見る。それまでの農村における性は、筆おろし等、女性主導であったという。つまり、当時は性風俗という一点においては、今より正常な社会と言えないか。建前に捉われない庶民の逞しさを知る。

  • 有機物ちゃん

    妖怪が好きで調べてると河童や座敷童子は間引かれた子という話がちょくちょく出てくるので昔の人の性の考え方や価値観を知りたくて手に取った。主観的、感情的すぎて懐古厨の酔っ払っいの話を聞いてる気持ちになる体験記。アングラルポ本のノリ。ムラという小さな集団を運営するために生活に根付いた夜這い文化があり、ほんの100年前でこんなにも価値観や倫理観が変容した事に考えさせられるものがあったが、衰退する文化は理由があるなと思わせる『おおらか』で済ませられないものも語られている。著者は気づいていないのだろうか?

  • 勝浩1958

    昔の日本人は性に対してとても開放的であったのだなと思う。夜這い然り。混浴も然り。でも、田舎ではどこでもそんなに頻繁に夜這いが行われていたのかと驚いてしまう。赤松氏は民俗学の泰斗である柳田國男は夜這いを知っていながら、いっさい触れることのなかったことを「農政官僚だった柳田が夜這いをはじめとする性習俗を無視したのも、彼の倫理観、政治思想がその実在を欲しなかったからであろう」非難している。また、赤松氏は夜這いを肯定的に捉えているが、この風習の悪影響は多々あったと思われる。世の変化とともに消滅して良いのだと思う。

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