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1964 東京ブラックホール

貴志謙介

User Review :4.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784140818237
ISBN 10 : 4140818239
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

東京五輪が開催され、高度成長の象徴としてノスタルジックに語られる1964年。しかし、その実態はどうだったのか。膨大な記録映像と史資料を読み解き、見えてきたのは、首都の「闇」。すなわち、いまも残る、この国の欠陥だった―。

目次 : プロローグ 漂白された記憶/ 第1章 東京地獄めぐり/ 第2章 忘れられた人生/ 第3章 ブラック・ソサエティ/ 第4章 虚妄のホワイトカラー/ 第5章 首都圏=USA/ 第6章 五輪をめぐる幻想/ 第7章 宴のあと/ エピローグ 一九六四/二〇二〇

【著者紹介】
貴志謙介 : 1957年生まれ。1981年、京都大学文学部卒業後、NHK入局。ディレクターとしてドキュメンタリーを中心に多くの番組を手がけ、2017年に退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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前回の東京オリンピックの真実など戦後の裏...

投稿日:2021/06/19 (土)

前回の東京オリンピックの真実など戦後の裏面史が詳しく描かれていて非常に読みごたえがありました。

watatak さん | 兵庫県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • kinkin

    1964年、終戦から20年経過していないのに日本は驚異的な復興を遂げる。そして東京オリンピックの開催、東海道新幹線の開通なd@。一方で本書では東京地獄めぐりというタイトルで復興の影にある社会の歪、暗躍する闇社会他紹介されている。「三丁目の夕日」という漫画や映画ではそんなに豊かではないが夢も希望もある世の中が描かれている。私も子供時代を過ごしてそんな思い出があった。実は戦後必死になって社会を支えてきた父や母のお陰であることも叱咤。公害、伝染病、劣悪な労働、生活環境の酷さなどが描かれていた。

  • とよぽん

    今の東京は、前回のオリンピックの1964年の東京と似ている点がたくさんある。一極集中、格差拡大、貧困の放置、低賃金、長時間労働、女性の地位の低さ、ブラック企業、政治家の汚職・・・。その根拠として、筆者は「犠牲のシステム」「対米依存のシステム」「企業社会のシステム」を挙げる。そして、システムを変えなければ日本列島全体がディストピアになっていく、と恐ろしい未来を予測する。「戦争とオリンピックは、日本人の感覚の中で何か共通するものを持っているのではないか・・・」という文が強烈だった。参考文献の多さも然り。

  • Ayako

    前回の東京オリンピックが行われた1964年の負の部分にフォーカスした本。高度成長期の真っ只中で勢いがあった時代と言われる年だが、この本では一貫して苦しい生活をおくる人々や環境破壊といったマイナス面が語られる。オリンピックに向けて、体裁を整える事だけに注力していた面も確かにあるのだろうが、それすら出来ない現代から考えると、この時代の方が希望があったように感じた。

  • hideto

    大河ドラマ「いだてん」が好きで全話見ましたが、光だけでなく、影の部分も描いたドラマだと思ってました。一方、この本は一切光がなく、東京オリンピック頃の影の部分を全て集めたかのような内容。いだてんと同じく、NHKが関わっているところが、両極端という点で実に興味深いです。奇しくも、延期となった東京オリンピックの行方が取り沙汰されている最中ですが、自分に見えていない影の部分が多々あるような気がしてなりません。

  • hitotak

    昭和30年代が『三丁目の夕日』的に懐かしく語られているが、果たして実際はどうだったのか、メディアによる刷込みのせいで記憶が漂白されているのでは?という疑問を出発点に、当時の実情を徹底的に暴いている。公共工事による騒音や公害、労災が多発するが何の補償もなく、役人の汚職は極まり、闇社会と自民党は結託している。政治家は米国から資金を提供され、国土を基地として提供し続ける。日本の高度成長も結局は冷戦の産物であるという結論も暗澹たる思いだ。当時と現在が驚くほど似通う日本は、戦後の成功神話を捨てるべき時に来ている。

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