Books

南北戦争の時代 19世紀 岩波新書

貴堂嘉之

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784004317715
ISBN 10 : 4004317711
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

目次 : 第1章 西漸運動の展開―「西半球の帝国」へ(西漸運動の展開と市場革命/ ナショナリズムと「好感情の時代」の政治/ ジャクソン政治とデモクラシー/ 北部改革運動/ 奴隷制度と南部社会/ 「帝国」への胎動―テキサス併合とアメリカ・メキシコ戦争)/ 第2章 南北戦争(連邦の分裂/ 南北戦争/ 南北戦争の変質)/ 第3章 「再建の時代」―未完の革命(南北戦争と戦後改革―「アメリカ国民」の創造に向けて/ リンカン大統領とジョンソン大統領の再建政策/ 共和党急進派による再建計画/ 再建下の南部社会―解放民の生活と失われた大義/ 再建政治の終焉)/ 第4章 金ぴか時代―現代アメリカへの胎動(金ぴか時代の政治と社会/ 最後のフロンティア―西部開発と先住民の一九世紀史/ 労働者と農民の運動―「アメリカの夢」の陰影/ アメリカの帝国主義のかたち)/ おわりに―南北戦争の「終わらない戦後」

【著者紹介】
貴堂嘉之 : 1966年、東京都生まれ。1994年、東京大学大学院総合文化研究科博士課程中退。現在、一橋大学大学院社会学研究科教授。専攻、アメリカ合衆国史、人種・エスニシティ・ジェンダー研究、移民研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • buchipanda3

    米文学、中でも20世紀以前を描いた南部小説の理解を深めるためにこちらを読んでみた。語られるのは19世紀のアメリカ、南北戦争前後の歴史。主に政治史で、奴隷国家から移民国家への変遷と内戦後の南部政策が軸となる。ジョンソン大統領による南部宥和策は有力プランターの分益小作を促進して、黒人のみならず白人の困窮層をも生み出した。さらに北部からの移住者との対立、南部の戦前風潮を正当化する「失われた大義」論が登場。この思想は文学など文化面にも影響したようだ。その論は現在の分断問題にまで波及。内戦が残したものは大きかった。

  • skunk_c

    シリーズ2冊目で、19世紀を対象とした巻。タイトル通りアメリカのこの時代に横たわるのが南北戦争で、新書というコンパクトなサイズながら、新しい発見も多かった。南北戦争の戦死者は60万人を越え、アメリカがかかわったその他の戦争のそれの合計を上回っているが、銃弾で倒れた者より病死者の方が多かったとは。現代のトランプ政権を支える白人中心の移民観、フロンティア消滅前に始動していた太平洋帝国化など、著者の『移民国家アメリカの歴史』との重複も少なく、併読するとより理解が深まる。南北戦争の評価も秀逸で、決定版と言えそう。

  • ぐうぐう

    シリーズ『アメリカ合衆国史』第2巻は南北戦争の時代を取り上げる。著者が指摘するように「南北戦争は合衆国史における最も大きな分水嶺」となったことが、本書を読むとよく理解できる。ひとつには、奴隷国家であったアメリカが移民国家へと転換していくターニングポイントにこの戦争がなっているということ。とはいえ、リンカンは戦争勃発当初、戦争の目的を連邦の統一回復としており、奴隷制廃止ではなかったという。「もし一人の奴隷も解放せずに連邦を救えるのであれば、私はそうするであろう」とすら発言していたのは驚きだ。(つづく)

  • さきん

    南北戦争を中心に。この戦争によってアメリカは州ごとの統治よりも連邦という大きな枠でまとまっていくことになる。同時に協力な軍事力、経済力を手中におさめた。黒人奴隷制度自体は撤廃されたが、根本的な北部、南部の経済構造は変わらず、現代もそうだが、純化された資本主義によって貧困層は固定されて、一種の奴隷状態に置かれている。以前は黒人が主体を占めていたが、現代はラテン系が多数派の不法移民が主体。現代はまた。南北戦争前のような不穏な空気が漂ってきている。アメリカはまた分裂するかもしれない。

  • Mark

    南北戦争はアメリカにとって国家のかたちを決定づけた「未完の革命」であり、現代にまで続く分断の原点でもある。内戦ながら60万人近い死者を出し、まさに国家のリセットとなった。モンテーニュが「内戦こそ最悪」と言ったように、アメリカはその爪痕を抱え続けている。奴隷解放宣言で知られるリンカンも、当初は国家の分裂回避が最優先で、奴隷制廃止は後から浮上した課題だったというのは意外だった。分断を抱えながら成立している国家の根底に、南北戦争の影が今なお濃く残っている。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items