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「宇宙戦艦ヤマト」の真実 祥伝社新書

豊田有恒

User Review :4.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784396115180
ISBN 10 : 4396115180
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2017
Japan

Content Description

巨大な成功を収めた本邦初の宇宙アニメ『宇宙戦艦ヤマト』。それは、ささやかなプロジェクトから始まった。クリエーターとして舞台設定を担当した著者は、新分野の開拓に賭ける熱気を回想しながら、作品創成の真実に迫っていく。不評だったテレビ放映は、なぜ甦ったのか。ストーリーはどう拡大し、変容していったのか。当初、著者の頭にあったのは『西遊記』。核汚染で瀕死の重傷を負った地球を救うには、天竺へ行ってありがたいお経を持ち帰った僧玄奘のように、途方もなく離れた小惑星にある放射能除去装置に頼るしかない…。貴重な記録から明かされる、大ヒット作誕生秘話!

目次 : 第1章 日本アニメ誕生から、ヤマトに至るまで/ 第2章 本格的なSFアニメをやりたい!西崎義展との出会い/ 第3章 『アステロイド6』/ 第4章 『宇宙戦艦ヤマト』続編へ動き出す/ 第5章 さらばでない、『さらば宇宙戦艦ヤマト』。何匹目でもドジョウがいる/ 第6章 その後の西崎義展

【著者紹介】
豊田有恒 : 1938年、群馬県生まれ。島根県立大学名誉教授。若くしてSF小説界にデビュー。数多くのアニメ作品の脚本を手掛ける。歴史小説や社会評論など幅広い分野で執筆活動を続ける一方、古代日本史を東アジアの流れのなかに位置づける言説を展開する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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宇宙戦艦ヤマトと言うと、プロヂューサー・...

投稿日:2018/11/18 (日)

宇宙戦艦ヤマトと言うと、プロヂューサー・サイドや漫画版が、有名だけど、ちゃんとした原案本としての「豊田有恒」のSF小説もあったことを、憶えているひとが、どれだけいるだろうか?結構、シビアで悲しい小説だった。そういう意味で、貴重な資料としてこういう本が、出ることが、本当に、嬉しいです。

カニさん さん | 兵庫県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 海猫

    SF設定や舞台設定をしていた著者が考えた原案が、今の目で見ても練られていて面白い。しかしその原案通りにガチなSFアニメを作っていたとして、宇宙戦艦ヤマトほどヒットはしたかどうか。松本零士や他のクリエイターあっての成功なのだが、プロデューサー西崎義展のクリエイターを大事にしない姿勢が凄まじく、怒りを抑えて書いているだけ酷さがよけいに伝わる。報酬が少なく支払いが悪く、傲慢になっていく。なのに人たらしでもあるという矛盾。憤懣を吐きながらプロデューサーの資質は褒める複雑な著者の心境に、なんともいえない趣がある。

  • 海猫

    確認したいことがあって、ページを繰ったが内容が面白く、結果丸ごと一冊再読してしまった。前回は西崎義展プロデューサーの人間像に注目して読んだ印象。今回読んでみるとTVアニメの黎明期から、現場で参加してきた著者の証言の方が興味深かった。「宇宙戦艦ヤマト」に限らず、アニメ史の中でも貴重な記述がふんだんにある。アニメをやりたい、だけでなく良質なSFアニメにしようとする意志も好ましい。ただし、その姿勢ゆえに搾取されてしまうのは、残念なこと。ならばこそクリエイターの権利を守ってほしいという、訴えが響く一冊だった。

  • Willie the Wildcat

    本格的なSFアニメへの夢に集結した強者。誕生までのエピソードは、良い意味で腹落ちし易い。印象的なのが、大阪万博。高炉と波動砲が、やはり頭に浮かんだ。現実世界との”整合性”にご苦労されたようですが、「ウラシマ効果」とか言葉も知らなかった。但し、沖田艦長の”復活”は、流石に無理があったなぁ。クレジット問題等の暗部は単なる醜聞だが、関連した悩みを吹き飛ばした裏番組ハイジの件に思わず笑う。それにしても、やはり虫プロは人材の宝庫だなぁ。因みに、『勇者ライディーン』が、超合金のMy Bestでしたね。

  • goro@the_booby

    朧気には分かってたつもりですが当事者からの証言は重いですね。強欲さのお蔭で出会えて強欲さのお蔭でバラバラになってしまったとしても永遠に生きるアニメ。再放送時に興奮して観ていたのは遠い昔で思えば遠くに来たもんだなぁ〜。

  • パトラッシュ

    アニメの金字塔「宇宙戦艦ヤマト」だが、その裏ではプロデューサーの西崎義展氏と松本零士氏らクリエイターとの暗闘が当時から報じられてきた。その一部始終を制作に関わった豊田氏が明らかにした本書では西崎という異才異能と仕事をした日々への喜びと怒り、楽しみと後悔に満ちた強烈な記憶が語られる。これと同じものを佐野眞一著「巨怪伝」で読んだ。プロ野球の父、テレビ放送の父、原子力の父とされる正力松太郎が歴史に残る大仕事を成し遂げながら名誉を独占した経緯とそっくりだ。「人の心をつかむ天才」とは西崎の墓碑銘にふさわしいだろう。

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