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宮沢賢治「銀河鉄道の夜」と宇宙の旅 天文学者が解説する 光文社新書

谷口義明

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784334044831
ISBN 10 : 4334044832
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

『雨ニモマケズ』『注文の多い料理店』『春と修羅』などの作品で知られる宮沢賢治(一八九六‐一九三三)は、生誕から一二〇年以上が経った現在でも多くの人に愛され、影響を与え続けている。仏教信仰と農民生活に根ざした創作を行い、作品中に登場する架空の理想郷に郷里の岩手県をモチーフとして「イーハトーブ」と名づけたことでも知られるが、賢治は三七年という短い生涯で膨大な作品を遺した。本書では『銀河鉄道の夜』をテーマに賢治の宇宙観に迫る。このユニークな童話はどのように構想されたのか。賢治は宇宙に何を見ていたのか。天文学者による、これまでにないアプローチ。

目次 : 第1章 『銀河鉄道の夜』と賢治の時代(賢治とは/ 賢治の時代の天文学/ 賢治の時代の物理学/ 『銀河鉄道の夜』/ 子持ち星雲のうずまき)/ 第2章 『銀河鉄道の夜』を読む(午后の授業/ 活版所/ 家/ ケンタウル祭の夜/ 天気輪の柱 ほか)

【著者紹介】
谷口義明著 : 1954年北海道生まれ。東北大学理学部卒業。同大学院理学研究科天文学専攻博士課程修了。理学博士。東京大学東京天文台助手などを経て、放送大学教授。専門は銀河天文学、観測的宇宙論。すばる望遠鏡を用いた深宇宙探査で、一二八億光年彼方にある銀河の発見で当時の世界記録を樹立。ハッブル宇宙望遠鏡の基幹プログラム「宇宙進化サーベイ」では宇宙のダークマター(暗黒物質)の三次元地図を作成し、ダークマターによる銀河形成論を初めて観測的に立証した。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • パトラッシュ

    宮沢賢治の熱心な読者ではなく『銀河鉄道の夜』も純粋なファンタジーと思っていたが、あの短い作中に当時としては最新の宇宙に関する知見が詰め込まれていたとは。それらを直接並べ立てるのでなく、賢治が十分に咀嚼した上でさりげなく文学的に表現されるので自分みたいな不注意な読者はあっさり読み過ごしてしまう。岩手の一農学校教師がこれほど膨大な知識を本当に吸収していたのか疑問は残るが、多くの人を引きつけてやまない魅力の源泉なのか。これまで賢治の作品は文庫本で通読してきた程度だったが、改めて系統的に読み直すべきかもしれない。

  • やいっち

    「『銀河鉄道の夜』をテーマに賢治の宇宙観に迫る。このユニークな童話はどのように構想されたのか。賢治は宇宙に何を見ていたのか。天文学者による、これまでにないアプローチ」というもの。科学者の視点からの賢治作品分析の本は過去少なからず出ている。現役の天文学者の知見による『銀河鉄道の夜』解析は実に面白かった。賢治が生存当時知りうる天文学の知識に違わないのはもちろんだが、時に現今の銀河像を先取りしているのではと思える記述も見受けられるとか。

  • へくとぱすかる

    「銀河鉄道の夜」の天文学的解説というよりは、天文や気象についての知見を、作品の流れに沿って広くまとめた感がある。ディテールを最新の知識で再解釈した点が興味深い。宇宙と無関係なために、「活版所」についてはスキップしている。本の目的からはやむを得ないが惜しい。発破・天の川の水などの考察が鋭い。定説のない「天気輪の柱」については、やはり現象ではなく、何らかの建築・施設と考えたい。寺門説を紹介して、緯度観測所の望遠鏡に触発されたというのが、案外的を射ている気がする。賢治の時代を十分に時代考証する必要があるだろう。

  • aloha0307

    北十字(白鳥座)から南十字星🌌まで、銀河鉄道の夜 は死出の旅の物語なのだね。本書📕の天文学からのアプローチは他にない切り口 賢治が天の川銀河を静かな世界・空間としてではなく、動的で片時も留まっていないものとみていました。また、銀河は秋の季語…意外だなあ🌊

  • Kikuyo

    純粋にサイエンスから読取っていく試みは私にはとても興味深い。まだまだ宇宙を正しく理解していない時代、賢治は当時の最先端の科学的知識を駆使していた。 ジョバンニの学校の先生の授業は、現在の銀河系のモデルをとても正確に言い表していたのだ。 たくさんの美しい天体写真と天文学者さんのならではの切り口とがと「銀河鉄道」の良いガイドになっている。賢治には正しい科学的知識こそイマジネーションの源となるんだろうな。

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