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サラリーマンのメディア史

谷原吏

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784766428322
ISBN 10 : 4766428323
Format
Books
Release Date
August/2022
Japan

Content Description

大衆化と差異化「普通の人々」の昭和・平成を描く。「サラリーマン」という戦後の成人男性の典型的な表象が揺らぎつつある昨今。昭和・平成の映画、雑誌、ドラマ、漫画など…。サラリーマンがサラリーマンをまなざすメディアの分析を通じ、大衆化と差異化という視点から、日本社会を支える“普通の人々”の通史を描く。

目次 : 1章 なぜ「『サラリーマン』のメディア史」か/ 2章 戦前期における職員層とは何者だったのか―「サラリーマン」のメディア史序論/ 3章 1950年代及び60年代におけるサラリーマンイメージの変容過程―東宝サラリーマン映画を題材として/ 4章 「サラリーマン」と雑誌―1980年代における「知」の変容/ 5章 「サラリーマン」を支えた上昇アスピレーション―1980年代以降のビジネス雑誌/ 6章 処世術言説は、誰がどのように読んでいるのか/ 7章 メディア史の中の『課長 島耕作』と『半沢直樹』/ 8章 「サラリーマン」のメディア史における「大衆化」と「差異化」の過程

【著者紹介】
谷原吏 : 1986年生まれ。神田外語大学外国語学部専任講師、国際大学GLOCOM客員研究員。博士(社会学)。2018年第6回関西社会学会大会奨励賞。専門分野:メディア史、メディア効果論、情報社会論、計量社会学等(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • トーテムポールさん

    最近あまり聞き馴染みのなくなったすら感ある、「仏の人」の代名詞である「サラリーマン」という層について、メディア史の観点からの研究。先行研究に丁寧に言及していたり、各章の意味づけを細かく前置きする辺りに、一般書というよりは、かなりライトな論文ともいうような構成だったが、特殊な専門用語もほぼなく、何よりイメージしやすいテーマだったので面白く読めた。サラリーマンという層が他の層、そしてサラリーマン内部でどうやって差異化されてきたのかを中心に論述。ただの「しがない」存在ではない多面的なと捉え方が一貫していた。

  • ぼんきち

    あの植木等の「無責任男」を大きな戦後史の中で考察する。とうとう「サラリーマン」も、過去のものとして語る時代が来たようだ。源氏鶏太の小説〜森繁の社長シリーズそして無責任男と流れていく背景解説が、「知らない」世代には新しく、「知っている」世代には懐かしいのだろう。昭和がそれだけ遠くなっただけでなく、良くも悪くも出現した一億総中流社会が、今や無残なまでに壊され、分断され、ウワッハッハと高笑いしていた無責任男が何とも恋しく感じられる。時を戻そう、とはいかないことは分かっちゃいるけど、ヤメられない。

  • takao

    ふむ

  • Junk

    サラリーマンの変遷についてメディアを通してまとめている。 明治、大正、昭和初期は少数の知的階級という位置づけであったが、戦後、時が経つにつれて大衆化されていき、それに応じてメディアが提供する内容も様変わりしてきた。 知的階級として位置づけされていた頃はそれに足る知識や教養を身につけるための内容をメディアが提供していたが、戦後の高度経済成長期は教養から会社で生き抜くための処世術という具体的な内容に変わっていった。

  • お抹茶

    映画や雑誌などからサラリーマンの歴史を概観。社長や重役も含めたサラリーマンの大衆化(「みんなサラリーマン」)が進んできた過程を記す。研究素材となる東宝サラリーマン映画(「三等重役」に始まる「社長シリーズ」,「ニッポン無責任時代」)や島耕作シリーズは見たことがなく,当時のサラリーマン像の典型例なのかはわからない。2000年代以降の素材としてプレジデントや半沢直樹が出てくるが,もはや職業生活が多様化した現状で,はたして今のサラリーマン像を浮かび上がらせられるか?サラリーマンという言葉の如く,分析対象は男性。

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