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日本統治期台湾野球史のアルケオロジー 「国球」誕生前記

謝仕淵

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784883036189
ISBN 10 : 4883036189
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

プレミア12、台湾優勝の熱狂の裏にあったものは。
日本植民地帝国のスポーツとしての野球が、台湾でどのように普及したのか。内地日本と植民地台湾、即ち中央と周縁の関係の中で、甲子園で準優勝した嘉義農林の「三民族」協力論の形成過程、それがいかに説得力を持ち、どのように利用されたのか、またそこにはどのような矛盾を内包していたのか。植民地期台湾の野球史からスポーツが帝国統治の手段として作用するメカニズムが明らかになる。

目次
日本語版刊行によせて xvii

序 論 1
1.研究動機:今日における過去と数字の背後にいる人々―日本統治期台湾野球史のアルケオロジー
2.問題意識:体育スポーツの定義と問題としての野球
3.先行研究
4.体育スポーツ史研究の資料、研究方法について
5.本書の構成

第1部 帝国の体育スポーツ―中央と周縁、競争と協力
第1章 台湾体育協会と野球行政体制
1.台湾体育協会設立以前の野球組織―「北部野球協会」を例に
2.台湾体育協会と野球競技の統合
3.台湾体育協会支部と地方野球事務の推進
結び

第2章 植民地帝国野球世界の構成
1.「武士道野球」の形成
2.植民地帝国の野球世界と「武士道」野球精神
3.植民地帝国の野球「巡礼」と人材の移動―「六大学」訪台と台湾における「六大学」出身選手を例に
結び

第3章 「嘉農」野球と「三民族」の運動競合
1.「三民族」野球チームの構成―内部統合の観点から
2.同化政策と「三民族」の嘉農野球史
3.嘉農対嘉中―野球における衝突、和解、共感
結び

第2部 コロニアル・モダニティ
第4章 台湾人のスポーツ観
1.排除と包摂、拒否と受容―日治前期(1895-1920)の体育スポーツ
2.1920年代政治社会運動の中の体育スポーツ
3.台湾人の野球認識
結び

第5章 野球選手の身体技能とアイデンティティ
1.公学校野球の発展とその価値
2.野球の身体技能とアイデンティティ
3.勝敗の間―植民地とスポーツ競技
結び

第6章 軟式野球とレジャースポーツ
1.軟式野球の「制度」―技術、試合制度、出場者
2.軟式野球の価値と秩序
3.倶楽部、青年団、「高砂野球聯盟」―野球と台湾人の娯楽運動
結び

第7章 野球の大衆化―ラジオ、新聞、野球場
1.ラジオ事業と野球中継
2.新聞メディアと野球ニュースの読者
3.野球設備と大衆化する野球―野球場の建設、利用を例として
結び

終 章
1.野球と植民地台湾
2.前記、その後の道―野球は国球

解説   菅野敦志
参考文献
訳者あとがき

【著者紹介】
謝仕淵 : 国立台湾師範大学歴史学科博士、国立台湾歴史博物館副館長、台南市政府文化局局長を歴任、現在は国立成功大学歴史学科准教授。研究分野はスポーツ文化史、物質文化史、飲食文化史など、日常生活や物にまつわる歴史研究を行っている

鳳気至純平 : 台湾・国立成功大学台湾文学科博士、文藻外語大学日本語学科非常勤助理教授、長栄大学応用日本語学科非常勤助理教授、中央研究院台湾史研究所ポストドクター、国立成功大学人文社会科学センターポストドクター等を経て、国立高雄科技大学応用日本語学科助理教授。研究分野は台湾の歴史、文学、漫画研究など

菅野敦志 : 共立女子大学国際学部教授。博士(学術)早稲田大学。専門は台湾現代史、東アジア地域研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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