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雪男は向こうからやって来た 集英社文庫

角幡唯介

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087451405
ISBN 10 : 4087451402
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2013
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ヒマラヤ山中に棲むという謎の雪男、その捜索に情熱を燃やす人たちがいる。新聞記者の著者は、退社を機に雪男捜索隊への参加を誘われ、二〇〇八年夏に現地へと向かった。謎の二足歩行動物を遠望したという隊員の話や、かつて撮影された雪男の足跡は何を意味するのか。初めは半信半疑だった著者も次第にその存在に魅了されていく。果たして本当に雪男はいるのか。第31回新田次郎文学賞受賞作。

目次 : 第1章 捜索への招待(二〇〇八年三月一七日 日本)/ 第2章 シプトンの足跡/ 第3章 キャラバン(二〇〇八年八月一七日 カトマンズ)/ 第4章 登山家芳野満彦の見た雪男/ 第5章 密林(二〇〇八年八月二六日 アルチェ)/ 第6章 隊長高橋好輝の信じた雪男/ 第7章 捜索(二〇〇八年八月三〇日 タレジャ谷)/ 第8章 冒険家鈴木紀夫だけが知っている雪男/ 第9章 撤収(二〇〇八年九月二六日 コーナボン谷)/ 第10章 雪男単独捜索(二〇〇八年一〇月一五日 ポカラ)

【著者紹介】
角幡唯介 : 1976年北海道生まれ。早稲田大学探検部OB。2010年『空白の五マイルチベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む』で第8回開高健ノンフィクション賞、第42回大宅壮一ノンフィクション賞、第1回梅棹忠夫・山と探検文学賞、12年『雪男は向こうからやって来た』で第31回新田次郎文学賞、13年『アグルーカの行方』で第35回講談社ノンフィクション賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ゆいまある

    空白の5マイルの興奮が忘れられないまま、雪山探検の夢を見た。これはすっかり角幡さんに取り憑かれてしまったなと、禁断症状を宥めるが如く手にした。雪男探しというと、高野さんのフイハイ捜索とどう違うんだと思ったが何も変わらない。角幡さんはあくまでもジャーナリズムに拘り、自分の期待に振り回されないようブレーキをかける。6回目の雪男探しで命を落とした鈴木さんが、最後に妻に宛てた手紙が切ない。あちこち直す村上さんが面白い。最後にはまた、角幡さんが一人切りで山に篭もる。そう、この静謐な雰囲気がまた読みたかったのよ。満足

  • saga

    早大探検部の先輩である高野秀行とは違い、未確認生物に懐疑的だった著者。ツアンポー峡谷を探検する前に、新聞記者の職を投げ打った不安定な立場で偶然に出会った雪男捜索隊への誘いという切っ掛け。それが適当に距離を置いてリポートする視座を得たのかもしれない。しかし、それによって雪男を目撃する幸運に恵まれなかった……それが本書のタイトルとなった深い意味に繋がる。映像に収めようと意図しても、露出オーバーだったり、濃霧に阻まれたり。さて、雪男は実在するのか? 21世紀の現代でも謎なのだ!

  • KAZOO

    雪男というのはその方面に情熱を燃やす人々にとっては憧れといったようなのかもしれません。この本を読んでみてそう思いました。著者も初めは中立的な立場にいて、雪男がいるかどうかはわからないという感じでしたがそのうちにミイラ取りのような感じになって、読んでいるほうも本当にいるのではないかという気にさせられます。ドキュメントとしてはおもしろく読みましたが、「空白の五マイル」のほうが迫力があったように感じました。

  • ホークス

    雪男を探してヒマラヤに行く話だが、著者が元新聞記者らしく適度に懐疑的なのでトンデモ度は低い。雪男の様な「発見できるかも」と思わせる存在には、異常なまでに惹きつける引力がある。解説にもある通り、無謀な宝探しや熱烈な信仰とも通じ、選ばれし者の業なのかもしれない。本書に登場する登山家や探検家も、程度の差はあれ取り憑かれている。著者の関心はこうした人間心理だったが、結局自身も取り憑かれていくとは予想外だった。本書で知ったが、小野田少尉を発見した探検家は雪男を6度捜索し、最後は遭難死している。

  • 扉のこちら側

    初読。2015年679冊め。著者の「空白の五マイル」が面白かったので手に取った。今現在も雪男は明確には発見されていない。それなのに何故このタイトルなのかというのは、読むと納得させられる。取りつかれたように魅了され探してしまう、どこか哲学的なものも感じる終わり方。

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