Product Details
ISBN 10 : 432008232X
Content Description
自動車産業や航空宇宙・防衛産業をはじめとするコンシューマーエレクトロニクス産業などで、近年注目されているモデルベースシステムズエンジニアリング(MBSE: Model-Based Systems Engineering)を基本からしっかり学びたいと考える読者に向けた書籍である。昨今、さまざまな製品やサービスにおいて、その構成要素のみならず、それをつくりあげるためのプロセス、その組織体系が複雑さを増すばかりとなり、これを成功裏に実現するために、デジタルツインやデジタルエンジニアリングの導入が待ったなしという状況になっている。そこではシミュレーション技術の比重が大きく、いかに物理空間と同じ状況をサイバー空間で実現するか、そのためのデジタルモデルをいかに得るかが注目されることとなっているが、SysMLなどの記述モデルがその重要な役割をもっており、MBSEなしには真のデジタルエンジニアリングは成立しない。
本書は、MBSEについて全般的な基礎が学べる入門書である。第1章ではシステムズエンジニアリングの概要として、システム思考およびビジネスレベルからの思考の重要性と、対象とするシステムをどのように捉えようとするか、その心構えをまとめている。第2章では技術プロセスと技術マネジメントプロセスを中心に、システムを成功裏に実現するために考えるべきことをまとめている。第3章ではMBSEでライフサイクルに渡ってモデルを活用することの意義をまとめ、デジタルエンジニアリングへの架け橋となるシステム記述モデルとデジタルモデルの関係性に言及している。第4章ではシステム記述モデルの実践的な適用事例として、改良開発、テストを有効にするシステムを示し、さらにシステムモデルとシミュレーションモデルの連携の姿を具体的なツールを用いた事例で示している。
【著者紹介】
西村秀和 : 1990年慶應義塾大学大学院機械工学研究科機械工学専攻後期博士課程修了。現在、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授。工学博士。専門:モデルベースシステムズエンジニアリング、システムズモデリング言語(SysML)、制御システム設計、運動と振動の制御、システム安全、UAF
河野文昭 : 2019年慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科修士課程修了。現在、スズキ株式会社技術戦略本部技術基盤戦略部主査、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科非常勤講師。システムエンジニアリング学修士。専門:システムズエンジニアリング、自動車機能安全、自動車サイバーセキュリティ、Automotive SPICEに基づくプロセス改善、制御ブレーキシステム、車載通信システム(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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