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ISBN 10 : 4130830848
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生と死、刹那と永遠、有限と無限…あらゆる二元論を超えて、聖なるものの顕現を日常生活の直中に見出した博覧強記の巨人・柳宗悦。西岡文彦は、そうした柳の生涯と思索、「民芸」提唱以前と以後、「新しき科学」と「新しき芸術」の間に総合と調和を与え、ジョイスやプルースト、ウルフの同時代人として生きたその相貌を際立たせる。
目次 : 脱亜入欧のロダン―近代日本の美術言説を決定した雑誌「白樺」の熱狂/ 革命の画家―日本最初期のモダニズム讃美者としての柳宗悦/ リーチと天心のロンドン―「白樺」の「文学的」美術言説の原風景/ 西田哲学と大拙禅と柳のセザンヌ―近代美術批評の思想基盤としての『善の研究』/ 「白樺」と「劇団民藝」のゴッホ―「呪われた画家」が日本で「炎の人」になった理由/ 啄木と柳、それぞれの大逆事件―知識人の沈黙と「悲しき玩具」としての芸術/ 第7章 マティスと民芸、「白樺」に見る文人趣味―貴族趣味としての清貧礼讃美と反技巧主義/ 白樺美術館から日本民芸館へ―展示を「創作」とした柳の先駆的キュレーション/ ブレイクと民芸の直観―ウルフのヴィジョン、ジョイスのエピファニー/ 純粋経験のアリア―声楽家柳兼子と美学者柳宗悦の誕生/ ゴーギャンのタヒチ、柳の朝鮮―アナキスト・プリンスのオリエンタリズム/ 李朝白磁のオード―柳のキーツと郡虎彦のプルースト/ 平常美これ道なり Life Itself―柳とリーチの民芸
【著者紹介】
西岡文彦 : 多摩美術大学名誉教授。版画家。1952年生まれ。柳宗悦門下の版画家森義利に入門、徒弟制にて民芸手法の型絵染を修得、現代版画手法としての合羽刷として確立。日本版画協会展、国展で受賞(1977・78)、リュブリアナ国際版画ビエンナーレ五十周年展(2005)に招待出品。作品が雑誌「遊」(工作舎)に起用されたことを機に編集・デザインに活動の幅を拡げ、ジャパネスクというコンセプトを提唱。1992年国連地球サミット関連出版にロバート・ラウシェンバーグらと参画、2005年愛知万博企画委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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