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ヴェニスの商人の異人論 人肉1ポンドと他者意識の民族学

西尾哲夫

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784622077756
ISBN 10 : 4622077752
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2013
Japan

Content Description

借金の抵当に肉体の一部を提供する。このモティーフを手掛かりに、シェイクスピア喜劇の深層に潜む人間観、富分配と他者認識を、世界中の物語に探る意欲作。

目次 : はじめに 人肉一ポンドとは何か?/ 第1章 人肉一ポンドと女性の知恵/ 第2章 『ヴェニスの商人』前史/ 第3章 『ヴェニスの商人』の物語分析/ 第4章 人肉一ポンドが象徴するもの/ 第5章 人肉一ポンドの本源をもとめて/ 結語 自然と人間との関わり―富をどう分配するか

【著者紹介】
西尾哲夫 : 1958年、香川県生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。文学博士。言語学・アラブ研究専攻。アラブ遊牧民の言語文化に関する言語人類学的研究や、アラビアンナイトをめぐる比較文明学的研究に従事。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所助手、同助教授を経て、人間文化研究機構・国立民族学博物館民族社会研究部教授、総合研究大学院大学文化科学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • T. Tokunaga

    アラブ系の民話どころかアラビアン・ナイトさえきちんと勉強できていない英文学徒には、あまりに刺激の強い、しばしば残酷な説話(著者の専門はアラブ系のフォークロアのため、しばしばその題材としての人肉1ポンド譚が扱われる由)でやや困惑したが、わたしの今のところのテーマたる『ヴェニスの商人』の契約という点から見たら、むしろ契約の後始末という意味で、果たして胸の肉1ポンドは対価なのか、象徴としての担保なのか、そして胸の肉は貨幣なのか、女性像としてのポーシャは貨幣として扱われるか、というのはやはり重要な問題である。

  • kentake

    何年か前に、シャイロックの心理に重点をおいた浅利慶太演出のヴェニスの商人を見た際、とても喜劇とは思えない感想を抱いたが、それがユダヤ人に対する偏見が無い日本人としての解釈である点に納得した。また、世界中に、ヴェニスの商人のストーリーに似た話がこんなに沢山あることがわかり驚いた。丹念に調べ上げた著者の努力には頭が下がる。

  • 著者:西尾哲夫 2013年11月29日印刷 2013年12月10日発行 発行所:株式会社みすず書房 本文組版:キャップス 本文印刷所:三陽社 扉・表紙・カバー印刷所:リヒトプランニング 製本所:誠製本 定価(本体4200円+税)

  • takao

    ・ヴェニスの商人の資本論 岩井克人 だ ・利子と肉の交換は世界中にある。 ・p.148 無利子で貸したシャイロックは、「違約金がわりに」人肉1ポンドをとる契約を結ぶ。人肉1ポンドは異なった共同体に属する者のあいだで交わされる約束を保証するもの。

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