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私は幽霊を見ない

藤野可織

User Review :4.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784041081884
ISBN 10 : 4041081882
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

私は幽霊を見ない。見たことがない。さらに目が悪い。心眼もないらしいし、知覚する脳の機能も働いていない…。だけどいつでもどこでも怖がっている筋金入りの怖がりだ。怪談専門誌で怪談実話を連載することになり、怖い話、不思議な話を蒐集した。編集者や出会った人からの聞き取りは怠らず、レジデンスで訪れたアメリカで出ると言われているホテルに泊まったが幽霊には出会えず。―著者の幽霊探しの旅は続く。“日常のずれ”を描く芥川賞作家・初めてのエッセイ。

目次 : 私は幽霊を見ない/ 富士見高原病院の幽霊/ 消えてしまうものたち/ 国立民族学博物館の白い犬とパリで会った猫/ ついに幽霊とニアミスする/ はじめて心霊スポットへ行く/ 幽霊はいないけれど、不思議なことはある/ 理想の死に方とエレベーターと私が殺した植物たち/ アメリカの空港で幽霊を探す/ 夢が現実になる話/ 幽霊とは生きているときに上げられなかった声だ

【著者紹介】
藤野可織 : 1980年、京都府生まれ。2006年、「いやしい鳥」で第10回文學界新人賞受賞。13年「爪と目」で第149回芥川龍之介賞受賞。14年『おはなしして子ちゃん』で第2回フラウ文芸大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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幽霊を見ない、見たこともない藤野可織さん...

投稿日:2021/06/23 (水)

幽霊を見ない、見たこともない藤野可織さんの幽霊にまつわるエッセイ集。思いもよらない視点に驚かされたり、とにかく読んでいて楽しい。幽霊は想像に似ていると、エア猫を飼うエピソードなど、不思議だけどなんだか心に残る文章です。表紙や、本の中にも登場する三好愛さんの絵も魅力的で大好きです。

はれ さん | 不明 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • こーた

    装画に惹かれ手に取る。ほどよく力が脱けている。作家は幽霊を見ない。ぜひ見てみたい、と行く先々で怖い話を聞いてまわる。誰かの怪談は、そのまた誰かの経験したことだったり、さらにまた誰かから聞いた話だったりする。語り手が遠ざかるほど怪しさは増す。ふむふむ、と聞きながら、作家はエア猫を飼っていたり、植物を育てたり、ニコラス・ケイジの画像を保存したりしている。幽霊、関係ないじゃん。そうやって油断していると……、ああ!幽霊ってそういうことなのかもなあ。僕も幽霊を見ない。小説を読んでいれば、いつか見られるだろうか。⇒

  • ゆみきーにゃ

    《図書館》初めましての作家さん。藤野さん、すごく綺麗な方!読みやすくてあっとゆう間に読み終わっちゃった。藤野さんの考え方が独特?で面白かった。

  • とろとろ

    NDC分類914。「私は幽霊を見ない」というのが必ず文頭に付くレポルタージュみたいな連作エッセイ?。幽霊を見たという人や不思議現象を目撃した人、後から考えるとどうもおかしい、みたいな話を集め、心霊スポットがあれば積極的に行ってみるのだが幽霊に逢ったことがないという。幽霊にまつわる話を聞いても何処に行っても、ちっとも恐がりも驚きもしない。例えば最初の猫の話なぞ、読んでる自分はそんな場面に遭遇すると怖いんじゃないかと思うのだが、この人は全く平気だ。だから幽霊なんて「見ない」んだと思う。芥川賞作家なんだってな。

  • あも

    私は幽霊を見ない。そんな藤野可織ンが、何でか知らんが幽霊に関するエッセイを連載することに。え、なんでよ。なんでその仕事受けた?というわけで、小学生時代の怪談から、友人や編集者や出会う人に体験談をねだり、それをゆるゆると綴っている。ほんとゆるい。脳内にエア猫を飼ってみたり、幽霊が出ると噂の場所に宿泊するたびに出会えたらなんて話しかけようか本気で考えたり。結局会えなかったわけだけど、やっぱり不思議な人だなあ。本文より、川上弘美『某』の装画から気になっていた、三好愛さんの装画・挿画が好みすぎてそれが一番の収穫!

  • 南雲吾朗

    幽霊を見ない藤野可織さんの幽霊のエッセイ。そもそも、私も藤野さんと同じように見えない。だから、いないような気がする。先輩で、ばっちり見える人が居るが、私には見えないので少々損をした気がする…その点は藤野さんと同じ感覚。幽霊で怖い体験をしたとか見えたとかいうことは書いておらず、すべて他人から聞いた話なのだが、なぜかこの本を読んでいると、時々ゾクッとくる。文章は何気ないのだが、ゾクッと怖い感じがする。そこが作家としての上手さなのかもしれない…。最後から2番目の章で出てくる若山さんと映画に行きたい…。

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